立冬散歩の猫事情
26.11.07 東京都清瀬市
11月7日が二十四節気の「立冬」でした。
冬の始まりを「立冬」とすると、もうかれこれ二週間になります。
26.11.07 東京都清瀬市
古典の世界では、季節は暦に従って整然と進むものと考えられました。
一月を春の始まりとして三ヶ月ごとに区切るので、冬は機械的には陰暦の十月からに
なります。
野原の縞ネコさんに 澄んだ光が射しています
輝く柿の実が珊瑚細工のよう 26.11.07 東京都清瀬市
初冬の温かい日を小春日和(こはるびより)と呼ぶのはご存知でしょう。
26.11.22 東京都清瀬市
この「小春」は本来陰暦十月を限定して、この月の温暖な日についていう言葉です。
ボン子ちゃん 温かい枯葉の上でコートのお手入れ中
また、本来春に咲く花が、寒くなり始めるこの時期、季節外れに再び咲くのを、
「返り咲き(かえりざき)」または「狂い咲き」などと呼びますが、この 「返り
咲き」も古典では冬の季節(つまり陰暦十月以降の三ヶ月)の珍しい現象として
取り上げられる事柄です。
返り咲き 26.10.20 東京都清瀬市
春に咲いた桜がまた咲いている。「冬桜」と呼びます。
返り咲き 26.11.15 東京都清瀬市
ところで、今年は陰暦の暦上の日数を調整する年になり、九月が二回ありました。
二回目の九月を閏(うるう)九月と呼びます。
このため、立冬を迎えた日も、今年はまだ暦の上では閏九月の十五日でした。
それでは、13ヶ月ある今年の場合、暦上の冬の始まりである十月は、いつ始まるの
でしょう。調べてみると、この11月22日が陰暦の十月一日にあたります。
二十四節気の冬の指標「立冬」からはおよそ二週間も離れています。
昼の月 26.11.15 東京都清瀬市
ちなみに、去年の陰暦十月一日は現行歴の11月3日でした。
今年とは三週間近く ずれています。
陰暦は便利なことも多いのですが、一年一周に要する日数はおよそ354日。
地球の公転周期(現行歴はこの体系に合っています)とは一周で十日以上も日数が
違います。
そのままにしていると、太陽との位置関係で推移する季節の進行と どんどん
ずれてゆきます。
それで、今年のように時々大きく調整しなければならなくなります。
毛づくろいもすんで ご機嫌のボン子ちゃん
“ オヒルネスルカラ アソブノアトデネ ”
わかった
外で遊ぶ猫には殊に 日射しが大切な季節になります
“ ナニ ”
何度も呼んで、やっと振り向いてくれた モナカちゃん
またすぐに姿勢を戻してしまいました
ちょうど好い加減の日射しの中で お座りしたまま寝ている模様
集会所は今日も賑わっています
“ ヒンヤリ オチバノ ニオイ ”
サバちゃんの耳がぴんと立っています。
落ち葉が時折カサッと音を立てるばかり。
静かに始まる冬の気配を聞いています。
26.11.07 東京都清瀬市