「水無月」猫
25.6.18 東京都清瀬市
降ったり止んだりの梅雨らしい陽気の中、玄関先の茉莉花が薫っています。
雨の頃に香の立つ花が多いのは鬱陶しい気分に沈みがちな人間にやさしい慰めです。
めずらしく幾日も、グレコちゃんの姿が見えませんでした。
サビイちゃん グレコちゃんどうしてるかな?
“ シラナイ ”
庭の管理人(猫)のように居付いているグレコちゃんの不在がこれほど長く続くのはかつてないことです。
ミミちゃん グレちゃん見なかった?
“ ミテナイナ ”
“ サイキン アワナイ ”
時折乱暴な雨が降ったり、嫌な感じの生ぬるい風が吹いたりする梅雨時のこと、何でもないことかもしれないと思いながら、何となく不安な気持ちになりがちで、まさか交通事故などと道筋をあるいてみたり、帰ると外の猫の話し声ばかりが気になります。
25.6.24 東京都清瀬市
そのグレコちゃんが今朝、
“ オハヨー ”
どこに行ってたの!!
“ フフ ”
どこかでちゃんとゴハンを食べて、不自由もなく過ごしていたのでしょう。
見たところ変わりもなく、機嫌も良さそうです。
御近所猫事情通のF夫人は、グレコちゃんにはこのあたりのほかに出入りしている決まったお家があるに違いないという見解を前々からお持ちです。私も以前、ここからかなり離れた交番所の前で張り番中のグレコちゃんを見たことがあります。
まずはよかった。
25.6.15 東京都清瀬市
グレコちゃんが無事にまたやって来て、すると、湿気った梅雨空もさほど不愉快に見えず、茉莉花はただのほほんと何心もなく咲いています。自分の心ながら面白いと思います。
梅雨も後半に入って、雨の降らない日はもうすっかり夏の陽気です。
25.6.24 東京都清瀬市
ねむねむの森では野鳥の子供たちが育ち、木々の緑が真夏の色に近づいて来ました。
25.6.18 東京都清瀬市
25.6.24 東京都清瀬市
前に御紹介したカルガモとは別の親子です。
雛が10羽 オカアサンの仕事は並のものではありません。
25.6.24 東京都清瀬市
25.6.24 東京都清瀬市
フワフワの子供たち
羽毛の撥水力のすばらしさ
なるほど これなら
“ウトウトしている間に沈んできた!”
なんてことにはならないのでしょう。
ひたちのような性格の鴨でも大丈夫です。
“ナニ?”
甘党のひたち君、和菓子の御茶には必ず参加します。
“ アンコ ガ スキナンダヨ ”
そのままにしていると、誰かのひと皿を「ボクノ」とばかりに平らげてしまうので、
つかまえて少しだけ。
今日は黒糖のういろうの上に小豆羊羹が乗った「水無月」です。
お気に入りの目白のお菓子屋さん(志村)の品です。
みやはどうしているかというと、
早々と寝籠に入っています。
夕食にマグロのオサシミをお腹いっぱい食べたのでゴキゲンです。
みやはお菓子に興味がありません。
籠に付けたみや用のリボンで遊んでいます。
カサコソというリボンの擦れ合う音が、御茶の時間中聞こえていました。
水無月・六月も過ぎて行きますね。
ただ、本当の陰暦六月はまだ先です。五月雨の残りがもう少し続きます。
25.6.25 東京都清瀬市