実る時 キャベツの隊長
七年前 東京都清瀬市
みやが仔猫時代に、登って下りられなくなって泣いていた 柿の木に
今年も柿の実はたわわに実りました。
実(じつ)を言えば、今年は剪定を完全にサボってしまったので、混み合った
枝差しは柿の木にとっても窮屈だったに違いありません。
いつもよりたくさんの花が咲き、小ぶりですが たくさんの実がなったのです。
“ ハヤク カワムイテヨ ”
ネコは柿食べなくてもいいんじゃない?
皮を剝いてあれば、ひたち君は柿も喜んで食べます。
皮を剝かなくても、我が家の仙人は柿を喜んで食べます。
庭で好物のオヤツを採って来られるなんて 本当にありがたい恵みと思えます。
その柿の木にも近い、藤の棚の足下、空調の室外機の上には
“ キテルケド ナニカ ”
またニセタヌキ君が。
そのせいか、今日はグレコちゃんがオハヨーに来ませんでした。
そこで通せんぼしちゃダメでしょ
“ フフン ”
この庭が気に入ったようで、私がしつこく苦情を言っても
モノともせずにちょくちょくやって来ています。
26.10.14 東京都清瀬市
先日、最寄りのバス停で乗り遅れてしまったので、別の路線が走る一本向こうの
大通りまで少し歩くことにしました。
いつものバスの走る道路と目指す大通り、平行する二本の大通りを繋ぐ道は、
住宅地と畑の入会地の中を行きます。
道の左側、住宅地の奥には中学校があり、何やら運動会の練習か何か、
軽快で賑やかな音楽が家並みを通って聞こえて来ます。
右側は広いキャベツの畑。
と、その道に面したキャベツ畑の真ん前で、不敵に笑うニセタヌキ君が!
畑は鮮やかな 緑 壮観です
ニセタヌキ君は 整列したキャベツを従えるように 胸を張ってお座りしていました。
我が家の住宅地から徒歩約五分。
ニセタヌキ君の本拠は、お家は、この辺りなのかもしれません。
我が家の庭で見る時よりも落ち着いて、穏やかに見えました。
“ ニセタヌキ君 キャベツノハタケニイタッテ ”
“ ニセタヌキャ ”
“ ”
“ ハタケノキャベツ タベテルノカナー ”
それはないと思いますよ
ニセタヌキ君の遠征で、住宅地のおとなしい先住民たちが籠もりがちになる昨今、
“ イイヨ ミンナトアソバナクテモ ”
後ろ姿がさびしくないかな
ともあれ すっかり秋の景色になってまいりました。
26.10.7 東京都清瀬市