お節句猫
枝垂れ梅 23.2.27 埼玉県所沢市
お節句に活けようと思う桃の枝。庭の桃は毎年遅くて、まだ蕾も見えない時分なので、花屋さんで買ってきました。花器を決める間の置き場に、ふたりの水飲みをちょっと拝借したところ、さっそくやってきました。
みやちゃん、貸してね お水は向こうで飲めるでしょ
気にするかと思いきや、素通りして外を見に行ってしまいました。
どうしたの?
"......"
ガラス戸際へ行くと、足許にはひたちも
なるほどね
"コンニチハ"
夕方の傾く陽の中に、またチョロンが来ていました。
この頃チョロンの訪問が多いのは我が家にとってはうれしいことです。気立ても可愛い猫ですが、それを言えばどの猫にもそれぞれの可愛さはあります。庭を訪れるほかの散歩猫たちより遙かに親しい気持ちになるのは、掌に乗るような赤ちゃん時代を知っているからなのでしょうか。
チョロンは声で分かります。
巻き舌が混じったような独特の声で"ルニャーン(来タヨー)"と呼びます。
朝方 寒いのでまだカーテンを開けずにいても
"ア チョロン ガ キター"
夕食も終わって 勉強の友をしていると
"ア チョロン ガ キター"
そろそろお家に帰った方が良いね
"ア チョロン ガ キタ"
結局、ふたりの水飲みを借りたまま、桃投げ入れたまま、お節句の日になってしまいました。
もともとは、これ、花瓶なのですけどね。
アオジ 23.3.3 東京都清瀬市
二十四節気では三月六日あたりが「啓蟄(けいちつ)」です。『暦便覧』には「陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴をひらき出ればなり」とあります。地中に春が始まる時期です。これを過ぎると次の節気はもう「春分」になります。
23.3.2 東京都清瀬市
散歩でよく会うひたちに似た自由猫の一族です
良い場所を見つけて、日向ぼっこしています
暖かくなってきて よかったね
"ネムイカラ アトデネ"
時の流れは淡々としていますが、毎日のことに追われる私などは、流れの中で不自由にジタバタしているので、その速度が思いのほか強い抵抗に感じられるのかもしれません。
猫のように悠々と暮らせたら、淡々とした時の流れにむしろ乗って、どのようにでも気持ちよく運ばれて行けそうです。
23.3.3 東京都清瀬市柳瀬川
"鳥ハ鳥デ 楽ジャナインダヨ
「水鳥の下の足掻き(あがき)」ト言ッテネ
猫ダッテ ドウカナ "