増補改訂猫
24.1.7 東京都清瀬市
年が明けたと思うとはや月も半ば。あっという間に大学入試のセンター試験の時期にもなりました。
昔から「一月は往(い)ぬ、二月は逃(に)ぐ、三月は去(さ)る」と、月の始めの音を懸けたたとえが言われておりましたから、年の初めの月日が妙に早く過ぎてゆくような気がすることは、昔から一般にあった感覚なのかもしれません。
そんな忙しがり屋の世間をよそに、この辺り、今年は梅がたいそうゆっくりです。
メジロ 24.1.14 東京都清瀬市
" 咲イテナイ " " 咲イテナイ "
例年より厳しい今の寒中の気温だけでなく、ここまでの異常だった気象状況がみな影響してきているのでしょう。毎年同じ木にやって来てはこの時期を過ごす野の鳥たちは、今どう思っているでしょう。
ジョウビタキ 24.1.14 東京都清瀬市
ひたちのようには天気予報を見ないでしょうから、事情を知らされることもないまま、固い蕾の枝々を怪訝に思い、落ち着かないでいることでしょう。
ジョウビタキ 24.1.14 東京都清瀬市
さて、遅い梅を気に懸けながら、我が家の散歩仙人は現在、伏見冲敬先生がお書きになって半世紀以上もロングセラーを続けた『書の歴史』(二玄社)の改訂作業をしています。
恩師の名著に親しく触れることは懐かしく嬉しいことのようですが、2月刊行予定なので、感慨に耽っているいとまはなく、暮もお正月もない慌ただしい冬休みを過ごし、散歩も二回に一回は我慢して、妻はもちろんみややひたちとも遊ばず、今も鋭意執筆中です。
そんな仕事中を 見つかってしまった
" ナニシテルノ? "
気にしないで お仕事だから
しかし みや は書斎の「紙」仕事に参加する時 特に張り切るのでした
" ドレドレ テツダッテアゲル "
いいの いいの だいたい逆さまでしょ
親切(おせっかい)な みや は身を乗り出してきます ヤル気になってしまった
ありがたいけれど 猫の手は借りたくない仕事
" 知ッテルモン コッチカラ チャント 見テアゲル "
いいから いいから みやちゃん もう寝たら?
" ニーヤーダ ゼンゼン ネムクナイ "
じゃあ ひたち君と遊べば?
新しいボール 出そうか?
ひたちの協力を頼もうと 探すと
"...... "
クークー寝息が聞こえます 時々ヒゲの先がプルプル
何か楽しい夢でも見ているような
勉強の友をしていたはずですが、パソコン傍の温もりですぐに休憩に入ってしまうようです。
いかにも寒中の寒さが続きます。気ままに暮らせる猫のようにはゆきませんでしょうが、皆さまもどうぞ御自愛下さい。