大晦日(おおみそか)猫 往く年来る猫 訪れ方さまざま
![1231ツグミIMG_3154.jpg](https://www.shodo.co.jp/blog/hitati/1231%E3%83%84%E3%82%AF%E3%82%99%E3%83%9FIMG_3154.jpg)
12月になってずっと寒かったので、梅の開花も遅めでしたが、
朝日にほころぶ紅梅は、一足早く新春の風情です。
26.12.30 東京都清瀬市
平成14年、自然災害の多い年でした。いろいろなことが思い出されますが、
大晦日は穏やかな暖かい日になりました。
朝日の中に ボン子ちゃん
![1231ボン子チャンP9140027.jpg](https://www.shodo.co.jp/blog/hitati/1231%E3%83%9B%E3%82%99%E3%83%B3%E5%AD%90%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3P9140027.jpg)
おはよう
![1231ボン子チャンP9140028.jpg](https://www.shodo.co.jp/blog/hitati/1231%E3%83%9B%E3%82%99%E3%83%B3%E5%AD%90%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3P9140028.jpg)
![1231ボン子チャンP9210014.jpg](https://www.shodo.co.jp/blog/hitati/1231%E3%83%9B%E3%82%99%E3%83%B3%E5%AD%90%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3P9210014.jpg)
日射しの中で暖まった枯れ枝で遊びます。
大好きなカモちゃんを見に行くのは もっと日が高くなってからでしょう
![1231ボン子チャンP9220189.jpg](https://www.shodo.co.jp/blog/hitati/1231%E3%83%9B%E3%82%99%E3%83%B3%E5%AD%90%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3P9220189.jpg)
そうですね
年の瀬。「瀬」というのはもともと「淵」の対義語で、流れる川の浅い所、
渡ることのできる場所またはその場所の水の流れを言います。
そこは「渡る場所」なので、特定の物事や人に出会う場所、あるいは
出会う機会の意味でも使われます。「逢う瀬」などと使う場合ですね。
![1230セキレイIMG_2980.jpg](https://www.shodo.co.jp/blog/hitati/1230%E3%82%BB%E3%82%AD%E3%83%AC%E3%82%A4IMG_2980.jpg)
瀬はもともと狭(セ)のことで、空間的には狭く、時間的にはほんの僅かの
時間です。
同じように年末の時期を意味する「年の暮れ」の「暮れ」は期間の終わりに
用いる言葉で、日暮れ、秋(季節)の暮れ、などと使うように、特定の期間
が終わる頃を幅をもって表します。「年の暮れ」が比較的長い日数に渡って
用いられるのに対して、瞬間・刹那の気配が漂う「年の瀬」は、より押し迫って
からの時期を表すのにふさわしい言葉です。
いよいよ今年の時間も残り僅かになりました。
![1231臘梅PC310020.jpg](https://www.shodo.co.jp/blog/hitati/1231%E8%87%98%E6%A2%85PC310020.jpg)
臘梅(ろうばい)は今が花盛りです。
いつもの畑の道に いつものコギツネ子ちゃん
![1231コギツネ子IMG_9277.jpg](https://www.shodo.co.jp/blog/hitati/1231%E3%82%B3%E3%82%AD%E3%82%99%E3%83%84%E3%83%8D%E5%AD%90IMG_9277.jpg)
あさゴハンは食べたかな
“ ウン ”
街中(なか)はとうに御用納めが済み、畑も今日はお仕事の人は見えません。
そんな大晦日でも散歩の道は人通りが絶えません。
知り合いの多いコギツネ子ちゃんは今日も退屈しないでしょう。
むこうに見えるのは
![1231トラオ君.jpg](https://www.shodo.co.jp/blog/hitati/1231%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%AA%E5%90%9B.jpg)
トラオ君 こちらがわかると 走って来ます
![1231シマ太郎IMG_3256.jpg](https://www.shodo.co.jp/blog/hitati/1231%E3%82%B7%E3%83%9E%E5%A4%AA%E9%83%8EIMG_3256.jpg)
トラオちゃん ひさしぶり 暖かいところで遊んでね
このシマ猫さんはこの散歩コースの知り合いの三代目の坊やです。
初代はひたちに雰囲気の似た 気の好いのんきな感じのシマ猫さんでした。
その息子シマオ君は、オトウサンよりすっきりしたハンサムです。
そしてこの三代目のトラオ君は、隔世遺伝なのか、またオトボケ系。
![1231トラオIMG_2155.jpg](https://www.shodo.co.jp/blog/hitati/1231%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%AAIMG_2155.jpg)
初代のシマ猫さんの姿は、そういえば、見なくなって久しい。
ボン子ちゃんのパパ 釣り堀の坊(ボン)にももう会わなくなりました。
どちらも、八年前、ここの散歩を始めて間もない頃に知り合った顔なじみでした。
ボン子ちゃんの追っかけのグレオ君は相変わらず追っかけていますが、
ボン子ちゃんの相棒だったおしゃべり猫のクロ猫さんは今年の夏に不審な死亡。
外歩きの猫の中でも、人間を怖がらない陽気な猫が災難に遭うことが多いのは
やりきれません。
ボン子ちゃんはひとりでいることが多くなりました。
![1231ボン子チャンPC240019.jpg](https://www.shodo.co.jp/blog/hitati/1231%E3%83%9B%E3%82%99%E3%83%B3%E5%AD%90%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3PC240019.jpg)
時は流れています。
![1231臘梅PC310044.jpg](https://www.shodo.co.jp/blog/hitati/1231%E8%87%98%E6%A2%85PC310044.jpg)
庭にも今日はお客が多く、みやもひたちも楽しい一日でした。
![1231クロミちゃんIMG_3116.jpg](https://www.shodo.co.jp/blog/hitati/1231%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%9F%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93IMG_3116.jpg)
![1230クロミちゃんIMG_3125.jpg](https://www.shodo.co.jp/blog/hitati/1230%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%9F%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93IMG_3125.jpg)
![1231ウヅコトラ2PB110020.jpg](https://www.shodo.co.jp/blog/hitati/1231%E3%82%A6%E3%83%84%E3%82%99%E3%82%B3%E3%83%88%E3%83%A92PB110020.jpg)
大胆なコートの柄に不似合いな控えめな性格で、濡れ縁に来ても黙っていて
中の家族が気付いてくれるまで ただ待っています。
それを仙人は不憫に思って、居間に来る度に、濡れ縁にウヅちゃんが待って
いないか、カーテンをせかせか開けては確かめます。
ちなみに、きょうだいのチョロンは庭を訪れると必ずガラス戸に近い場所で
“ キタヨー ”と甘えます。
![1230IMG_2467.jpg](https://www.shodo.co.jp/blog/hitati/1230IMG_2467.jpg)
夕方になって、久しぶりにモーちゃんも来ました。
![1231モーちゃんDSCF2887.jpg](https://www.shodo.co.jp/blog/hitati/1231%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93DSCF2887.jpg)
身のこなしの重いひたちが、喜んでドスドスと窓際に駆けつけます。
しばらく遊んで帰りました。
そして、大晦日の日がすっかり暮れるころ、
濡れ縁に面したガラス戸をコトコトと叩く音
何だろうとカーテンを開けて見ると、そこに居たのは
![1231ニセタヌポンPC250023.jpg](https://www.shodo.co.jp/blog/hitati/1231%E3%83%8B%E3%82%BB%E3%82%BF%E3%83%8C%E3%83%9B%E3%82%9A%E3%83%B3PC250023.jpg)
ガラス戸にくっつくほど近くにいると、顔の大きいこと 大きいこと
戸を叩いて中の人を呼んだのです。
心を開いてきたのでしょうか。嬉しい出来事でした。
ちなみに、無言でガラス戸に体当たりして来訪を告げるワイルドなグレ子ちゃんが
このしばらく訪れません。
![グレコちゃん13991 のコピー.jpg](https://www.shodo.co.jp/blog/hitati/%E3%82%AF%E3%82%99%E3%83%AC%E3%82%B3%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93%EF%BC%913991%20%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%92%E3%82%9A%E3%83%BC.jpg)
去年もこの時期は、Yさん方の下宿猫となってお家に籠もっていましたから
多分今も暖かいお部屋で快適に暮らしているものと思われます。
今度聞いてみましょう。
26.12.31 東京都清瀬市
こんな夜も火の用心を告げて消防署の車が通ります。
いつもいつも、世の中のために休まず働いてくれる人がいることが
今更のようにありがたく思われます。
今年も静かに暮れてゆくようです。
26.12.31 東京都清瀬市
明ければお正月。
来年はよい年になりますように。
猫にも人にも穏やかなよい毎日でありますように。
![ひたち巻頭肖像A.jpg](https://www.shodo.co.jp/blog/hitati/%E3%81%B2%E3%81%9F%E3%81%A1%E5%B7%BB%E9%A0%AD%E8%82%96%E5%83%8F%EF%BC%A1.jpg)
およびそれに付属する連載は、今回をもって終了することに致しました。
四年間にわたって気ままな散歩にお付き合い下さった皆さま、長らくの御同伴を
本当にありがとうございました。
この ひたちとの歌探しの散歩を始めるにあたり、筆者の胸中にあった企ては、
季節の風物を探すという本来の目的とも別に、漢詩分野、その中でも特に和製の
漢詩の始まりから江戸時代までの流れを通覧する試みでした。
不案内な領域を、ひたちとふたり、よちよちと辿るのは、しかし予期した以上に
私には楽しい勉強でしたが、非才にして、その楽しさを皆さまにうまくお伝え
する力がなかったのがまことに残念なことでした。
当初の目的がおよそ叶ったあとは、ご存じの通りの猫交遊録が中心になって
しまったのは、ひとえに私のせいで、ひたちが怠けていたからではありません。
![居間ふたり.jpg](https://www.shodo.co.jp/blog/miya/%E5%B1%85%E9%96%93%E3%81%B5%E3%81%9F%E3%82%8A.jpg)
お別れのあとも、天来書院の御厚意で、みやとひたちの消息は時々
お伝えする機会を持つことが出来そうです。
また、そうでなくとも、もし外で猫に出会うことがおありの時は
どうぞその猫にお尋ねになってみて下さい。
生き物のネットワークというものは侮れません。ここの庭のお客、御町内の集会、
おしゃべりなネコは多く、加えてミミちゃんの天敵カラスや毎年家に寄って
くれるジョウビタキやらの渡り鳥、みやとひたちの情報はどこをどう伝わって
お耳に入らないとも限りません。
ご心配なく。お話は日本語で差し支えありません。
単語を解しているかは何とも申せませんが、その猫に話す気があれば
「意」は簡単に通じますから。
それでは、ごきげんよう