彼岸過ぎ
白木蓮 23.3.26 東京都清瀬市
日本中が被災地の様子を注視したまま、また一週間が過ぎました。東京もひんやりした一週間でしたが、東北はまだ雪も降り、深夜から朝にかけては凍る寒さです。せめて早く春が来て、少しでも過ごしやすい季節にならないものか。そして、原子力発電所、なんとかならないものか。
あの原子力安全・保安院なる役所は経済産業省管轄とか。物理科学でも防災・危機管理担当でもない部署が極めて高度な専門的知識を要するに違いない本件を代表しているかに見えるのは不審です。画面に出てきては説明するお馴染みの顔になった人は、もとの所属が特許庁。もしや原子力の専門家ではないということですか?
23.3.24 東京都清瀬市
地震の後、ガソリンスタンドが休業中なので我が家も遠出は控え、買い物もまとめるようにして、車を使う回数を少なくしています。仕事は一区切りつく時期で、家に居ることが多いけれど、何と言っても落ち着きません。
23.3.23 東京都清瀬市
御近所は玄関灯も暗くして、夜の家並みが一段暗くなりました。これに申し合わせはありません。自然にそうなりました。こういうところに日本人の素直なよい気風があるのだと思います。たっぷりとした花をたくさん付けた白木蓮が、十字路の薄暗い街灯で、豪華な明かりのように、照明具より明るく見えます。
白木蓮 23.3.23 東京都清瀬市
普段は楽々夜更かしする我が家も、ここしばらくは節電に気をつけて、私は勉強部屋を畳んで主人の書斎に間借りし、一所で勉強することにしました。
書斎の主は"ながら勉強"の達人です。いかにも緻密な勉強をしながら、点けっぱなしのラジオの意見を聞き、それとも別にグレン・グールドのピアノから吉永小百合の歌謡に到るまでの幅広さで音楽を聴き、部屋を我が物顔に跳梁する猫がたびたびチョッカイを出しに来るのをあしらいながら、自分も遊び、合間に仕事とは別の読書をこなします。
最近はそれに加えて居候のおしゃべりが勉強の邪魔をしていますが、文句もないのはありがたいことです。
息子たちも春休みの予定を軒並み取りやめて、家族はワラワラと家にいるのに、なんとなく沈んで静かなのが猫にも分かるのでしょうか、時々顔を見て、"ドウシタノ?"と聞くふたりです。
"ドウシタノ?"
だいじょうぶ
"ドウシタノ?"
だいじょうぶ
"ジャア 洗濯物干シニ 行コウヨ"
お天気の悪い日はお休み
庭には相変わらずグレコちゃんが常駐し、F家のミミちゃんやコトラちゃんが近道にして通り過ぎ、タヌキチ君とチョロンが時々遊びに来ます。先日、いつになくみやが熱心に覗いているので見てみると、ウヅちゃんが来ていました。チョロンのきょうだいの、アメショ柄の猫です。いつもは二三軒先のお庭先でよく見かけます。
お彼岸過ぎても寒い今年、この辺りの桜も遅そうです。けれども、猫たちの活動は春らしく盛んになってきているのがわかります。
いつもと同じ、ということが、それだけでなんとなく頼もしく思えるこの頃です。
散歩で出会う彼も
"イツモノヨウニ ヤッテルヨ"
"イツモノヨウニ ...ヤッテルカラネ"
水鶏(くいな)ちゃん逃げて
"ココマデ オイデ 猫ハ無邪気ダネ"