はつなつ猫
25.5.7 東京都瑞穂市
ゴールデンウィークの後半5月5日に立夏は過ぎて、まさに「目には青葉」の季節を迎えています。
25.5.5 東京都清瀬市
植物の種類によって緑の色はさまざまで、新芽の色もそれぞれ違います。いつの間にか力を増してきた陽の光を受けて、浅い深い多様な緑がまことに鮮やかです。一年を通して、今ほど森や木立が輝かしい時はありません。
暑くも寒くもないさらりとしたはつ夏の風に吹かれて、光る緑を見わたせば、心も豊かに満たされてゆく感じが致します。
25.5.7 東京都清瀬市
久しぶりに ボン子ちゃん かな と一瞬思いましたが
“ オサンポニ キマシタ ”
こんにちは
昔のボン子ちゃんみたいなこの若い猫さんは 多分ボン子ちゃんの身内です。
道を横切って、またカサカサ野原に入ってゆきました。
ボン子ちゃんの家族は柳瀬川の近くのお店の飼い猫さんで、一族繁栄しています。
季節がよくなって、何をしているというわけでもない散歩猫も
何とはなし 楽しそうに見えます。
獅子丸君はいつもの森のベンチに
お食事が済んだところだったらしく、散歩人を呼び止めておいて
ペロペロの顔洗い続行 熱心です
意外に几帳面な性格だったようです
忙しそうだから またね
“ マタネ ”
25.5.4 東京都清瀬市
野道の足許も若い緑が鮮やかです。
毎日のちいさな幸せを 改めて感謝したいような そんな季節
ひたち君 何してるのかな
いつもながらクールな視線を注ぐ みや
“ ナニシテルノ ”
“ モチロン ケヅクロイ ダヨ ”
“ ナニカ ヘン ”
“ イイカラ イイカラ ”
ひたち君 方向を変えて励みます
相当大らかなタイプに見えるひたちも、身だしなみについては割合几帳面です。
猫は身の回りのことについて、ほとんど全て自分でこなしてくれるので、
私たち家族がことさらにしてやることはほとんどありません。
人間と生活をともにし、人間家族に依存しているようで、実は結構自立している
ような気がします。
なんでもできるけれど、あえてはしないで、ヒトにやってもらう方向で
“ マア リヨウ シテル トイウ説モアル ネ ”
それは お互いさまですね
はつなつの かぜとなりぬと みほとけは
をゆびのうれに ほのしらすらし
[初夏の風となりぬと み仏は を指(小指)のうれに ほの知らすらし]
『鹿鳴集』会津八一
中学生の頃に知ったこの歌ひとつで奈良が憧憬の場所になりました。
とかくに人柄の難を言われた八一ですが、こんな歌を作ったことも事実。
人間には一筋縄ではゆかない、もしかすると自分自身にすらわからない、
不思議な奥行きというものがあります。
手に負えない煩悩の持ち主でもあっただろう人間の、こよなく清澄な調べが
よく似合う季節が、今、はつなつの頃 という気がします。
みやはどう思いますか。