チョロン再び
その猫が現れたのは四日前のこと。みやとひたちがガラス戸際でなにやら熱心なので、視線の先を見ると、庭の奥にふっくらしたひたち柄の若い猫が。
(驚かせないようにガラス戸を開けず、網戸越しのままでカメラを向けたので、くすんだ画像になってしまいました)。
目が合っても厭そうでもなく、ゆっくり近づいてきます。
濡れ縁の端には今日もグレコちゃんが昼寝しているはずですが、
気にならないのか、上がってくる気配です。
あれ?こんな感じ、どこかで会ったような...
"ヘヘッ"
(20年11月某日の写真です)
もしかして チョロンかな!
一昨年の秋から冬の初めにかけて、この濡れ縁に来て、よく昼寝していた仔猫の三きょうだいがいました(「みやと探す 作品に書きたい四季の言葉」第70回、第74回、第76回の「 みやとひたち」に登場 )。その中で、一番やんちゃに見えたチョロン!
濡れ縁がおとな猫の居場所になって、仔猫三匹はなかなか昼寝に来られなくなり、いつの間にか姿を見ることがなくなりました。元気でいるだろうかと、時々家族で噂していました。アメショ柄のウズちゃんと三毛のモミジちゃんはこの御近所に暮らしているらしく、月に一辺くらいは見かけます。チョロンにだけはもう長く会っていませんでした。
23.2.5 東京都清瀬市
仔猫の時の印象より丸顔に見えますが、きょうだいのモミジちゃんの今の顔立ちによく似ています。縞ではなく斑点の柄も昔の特徴と同じです。何より気配がチョロンです。
"コンニチハ"
久しぶりね
かわいい首輪をしています。どこかに家族が出来たのでしょう。よかったね。
あまり見かけなかったのは、普段は室内で暮らしているのでしょうか。ふっくらとして綺麗な毛並みをしています。大事にして貰っているのでしょう。
覚えているのでしょうか、息子たちの素振り用の木刀の匂いを嗅いだり、縁に置いてある古い戸棚(処分するつもりで一とき濡れ縁に出しておいたのですが、チョロンたちが遊んだり昼寝したりするので置いたままになっていました)を点検したり、悠々寛いで、おもむろに立ち去りました。
その後も何度か来ているようです。我が家のふたりがガラス戸際で張り切ります。
"チョロンダ"
"チョロンダー"
"もとチョロン ダケド"
大きくなったチョロンにはグレコちゃんもちょっと遠慮気味。なぜか楽々と昔なじみを訪問するチョロンです。
今は何と呼ばれているのでしょう。もともとの性格もあるのでしょうが、愛嬌のあるチョロンからはどこか余裕のある穏やかさも漂って来ます。こざっぱりした首輪やふくふくした体つきと言い、普段の幸せな暮らしが想像されて、ほっとします。
またここを遊び場にしてくれると良いのですが。
ウグイス 23.2.10 東京都清瀬市
"今年ノ早春歌 絶賛披露中 キョッ キョッ キョッ"