雨の森 雨休み猫
25.6.3 東京都清瀬市
ながれのきしの ひともとは、
みそらのいろの みずあさぎ(水浅黄[色])、
なみ、ことごとく、くちづけし
はた、ことごとく、わすれゆく。
(流れの岸の一本のその花は、美しい空の色のうす水色
流れ来る波、来る波は、みなその花に口づけする、
しかしながら、流れ去ってゆけば 忘れてしまう、みんな。)
「海潮音」(上田敏)にあって忘れられないウィルヘルム・アレントの詩です。
そんな川辺のわすれな草の花かげに、今は、
カワチシャと雛 25.6.3 東京都清瀬市
モヘアの毛糸玉のようなカルガモの子供たちが
25.6.11 東京都清瀬市
今年も森は子育ての時期を迎えたのです。
凛々しい母鴨にひきつれられる子供たち。
25.6.9 東京都清瀬市
九羽います。
25.6.9 東京都清瀬市
岸に上がって休憩のようです。
25.6.11 東京都清瀬市
25.6.11 東京都清瀬市
やがて全員が母鴨のお腹の下に
25.6.11 東京都清瀬市
お昼寝でしょうか。
母鴨は立ったまま、その体の下に子鴨を抱え込みます。
親にも子にも一番安心できる体勢なのでしょう。
25.6.11 東京都清瀬市
遠い昔、まだ幼い頃、父母の懐にいた、とある時のことを、
ふと思い出す瞬間があります。
この雛鳥たちにとって、今は母鴨の翼の下が世界の全てなのでしょう。
人間の幼時も同じです。
25.6.8 東京都清瀬市
雨の晴れ間があれば 短い時間でも出かけて鴨の子供たちに会いに行くのが、この頃の仙人の日課です。
その散歩道、ポンタロー君に遇いました。
こんにちは “ ”
“ ンーッ ”
“ チョット タイセイ クルシカッタ ”
お腹 ぽんぽこだからね
“ アメガ ヤンダトキ アソバナイト ”
そうそう また野原で会おうね
散歩で遇える猫が少ない季節です。
普段外歩きに寛容なお家も、梅雨時は外に出さないお宅が多いようです。
F.ミミチャンのお家もそうです。
“ ミミチャン コナイネ ”
“ アメ フッテルノカナ ”
朝や夕方F夫人にお会いするたび、猫家族の消息を尋ね合います。
我が家と同じ、猫家族はこの季節は寝てばかり。
雨の日は無駄に働かず、効率よくエネルギーを蓄えているようです。
雨の日だけじゃないヒトも
25.6.10 東京都清瀬市
雨の季節はまだ始まったばかりです。
猫の雨休みはまだまだ続きそうです。