十六夜猫
24.10.1 東京都清瀬市
関東は大型の台風17号の動向に注目が集まった9月の末日でしたが、この夜が今年は仲秋(陰暦八月)十五夜、仲秋名月の夜でした。
さすがにお月見は諦めた満月の夜でしたが、台風はたいへん速い速度で過ぎて行き、翌日は青空も見えるお天気になりました。
24.10.1 東京都清瀬市
散歩に出かけると、また足許の繁みの中から ゴソゴソと白黒ちゃん登場
" ネエ アソベル?"
この猫ちゃんは飼い猫に違いありませんが、散歩人を呼び止めては
ニャウニャウ話し掛けてくるようです。
いつもごきげんの好い猫さんです。
" キョウハ ソトデモ アソベルネ "
雨はたいしたことがありませんでしたが、大風が吹きましたからね。
森の猫たちは夜の間こわい思いもしたでしょう。
しばらく遊んで、お話は尽きませんが、
またね
" マタネ "
仙人は珍しく散歩のお土産を持って帰りました。
台風で吹き折られた櫟(クヌギ)の木の小枝です。
ドングリ付き。
" チョット ハッパ カンデミル "
食べないでね
台風一過のこの日、10月というのに東京では最高気温が摂氏31度。更衣(ころもがえ)どころではありませんでした。
10月に真夏日を記録するのは7年ぶりということです。
それでも、日が暮れるとたちまち涼しい風が漂い、闇に満ち満ちる虫の音。
一年で一番美しいという仲秋の満月は見られませんでしたが、きれいな十六夜の月が昇りました。
十六夜月 24.10.1 東京都清瀬市
ひたち君 お月さま 見ませんか
" ネムイカラ アトデネ "
人間家族と生活を共にしているひたちは、この頃は夜行性の猫の本能を
まったく発揮しません。
夜はちゃんと寝ています。夕食が済むとまもなく、子供並みに早寝です。
昼寝も十分しているのに。
みやちゃん お月さま 見る?
長椅子に来たいけれど、ひたちの体積が椅子いっぱいなので
向こうで困っているみや。
カメラを向けるとだいたい怒ってスタスタ行ってしまいますが、
今日は大丈夫のようです。
ひたちを横に送って詰めて スペースを空けると
" ヤッパリ セマイ "
ひたち君も少しほっそりして、今は9キロは切りました。
" デモ ミヤチャンノ バショ セマイ "
" ココデ イイヤ "
そこは ほんとうは困るんだけど
ひたちを見習ったのか、この仰向け寝が、みやも普通になってしまいました。
真面目で気難しいみやとこのお気楽な姿勢が合わないような気がして
なりません。 しかも起きてるのに。
やっぱり猫は猫なんでしょうね。
十六夜の月は時々薄い雲を纏わせながら、明るく地上に光を投げていました。
ひたちと違って時には夜遊びするみやですが、この夜は月の顔を見ることなく
夜更けの勉強の傍らを離れずに甘えていました。
24.9.29 東京都清瀬市