墨場必携:近現代詩 五月雨
22.6.23 東京都清瀬市
五月雨 野口雨情「沙上の夢」
五月雨の降る夜に君は
川下[かはしも]の
浅瀬を越えて逢ひに来[き]ぬ
夜の明け頃に帰りゆく
君を幾夜も
川下の
浅瀬の中に見送りし
五月雨の降る夜となれば
なつかしく
その頃の君の姿がしのばれて来る
22.6.23 東京都清瀬市
五月雨 与謝野晶子
今日[けふ]も冷たく降る雨は
白く尽きざる涙にて、
世界を掩[おほ]ふ梅雨空[つゆぞら]は
重たき繻子[しゆす]の喪[も]の掛布[かけふ]。
空は空とて悲しきか、
かなしみ多き我胸[わがむね]も
墨と銀との泣き交[かは]す
ゆふべの色に変る頃。
22.6.23 東京都清瀬市
"オ散歩ニ 来マシタ"
一人歩きの烏骨鶏を初めて見ました。