2010年6月10日

墨場必携:散文 田植え「枕草子」


1野原3.jpg                                           22.6.1 東京都清瀬市 

 「清少納言枕草子」226段

   賀茂へまゐる道に、田植うとて、女の、あたらしき折敷[をしき]のやうなる
   ものを笠に着て、いと多く立ちて、歌をうたふ、折れ伏すやうに、また、何ご
   とするとも見えでうしろざまにゆく、いかなるにかあらむ、をかしと見ゆるほ
   どに、郭公[ほととぎす]をいとなめう(無礼に、馬鹿にして)うたふ、聞く
   にぞ心憂き。
   「ほととぎす、おれ(おのれ、=お前)、かやつ(彼奴)よ、おれ鳴きてこそ、
    われは田植うれ」
   と歌ふを聞くも、いかなる人か、「いたくな鳴きそ」とはいひけん。仲忠が童
   生ひ言ひ落とす人と、ほととぎす鶯におとるといふ人こそ、いとつらうにく
   けれ。

      
1矢車草3.jpg                                           22.6.1 東京都清瀬市 


      
マスクマン.jpg                            オ散歩ニ 来マシタ  休ンデマスガ ナニカ
 

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