墨場必携:和歌 椿 桃
22.3.5 東京都清瀬市
巨勢山[こせやま]のつらつら椿 つらつらに
見つつ偲[しの]はな 巨勢の春野[はるの]を
『万葉集』54
大寶元年辛丑秋九月太上天皇幸于紀[伊]國時歌
巨勢山乃 列々椿 都良々々尓
見乍思奈 許湍乃春野乎
22.3.5 東京都清瀬市
常盤山[ときはやま]生ひ連[つらな]れる玉椿
君がさかゆく杖にとぞきる(伐る)
『栄花物語』十三ゆふしで
※卯杖を詠んだもの。椿の木は堅く稠密で、古くから道具類・細工物の材とされた。
葉をかへぬ 花さく春も万代[よろづよ]を
八尾[やつほ]の椿 かけぞふりせぬ
正徹 『草根集』782
十のかず八をの椿友とみん
花もふりぬる雪の姿を
正徹『草根集』8574
※十のかず:地名「八を」の「八」を出すための枕詞のように用いられたもの
たかね行く たよりにみがく玉椿
光あらはせ かつらきの雲
正徹 『草根集』8574
「 桃」ヲ 詠ンダ 歌ハ コノアト 追加イタシマス