2010年3月13日

墨場必携:漢詩 漢文 桃


12桃2.jpg                                          22.3.12 東京都清瀬市
  桃源行  王維

   春来遍是桃花水   
   不弁仙源何処尋
            『和漢朗詠集』38

  春来[きた]つては遍[あまね]く是れ桃花[たうくわ]の水[みづ]なれば、
  仙源[せんぐゑん]を弁[わきま]へず何[いづ]れの処[ところ]にか尋ねむ。
   ※「桃花源記」(陶淵明)による。32句に及ぶ「桃源行」詩の末尾の2句。
     王維19歳の時の詩と伝わる。

      
5梅林.jpg                                            22.3.5 東京都清瀬市

       
5枝下梅1.jpg                                            22.3.5 東京都清瀬市

  花時天似酔序  菅原道真

   春之暮月 月之三朝   
   天酔于花 桃李盛也
   我后一日之沢
   万機之余 曲水雖遥
   遺塵雖絶
   書巴字而知地勢
   思魏文以翫風流
   蓋志之所之 謹上小序
            『和漢朗詠集』39

    春の暮月[ぼぐえつ]、月の三朝[さんてう]、
    天花に酔[ゑ]へり、桃李[たうり]盛んなるなり。
    我が后[きみ]一日[いちじつ]の沢[たく]、
    万機[ばんき]の余[あまり]、曲水[きよくすい]遥かなりといへども、
    遺塵[ゐぢん]絶たえたりといへども、
    巴の字を書きて地勢を知り、
    魏文[ぎぶん]を思ひて以つて風流[ふりう]を翫[もてあそ]ぶ。
    蓋[けだ]し志[こころざし]の之[ゆ]く所、
                  謹んで小序[せうじよ]を上[たてまつ]る。

       
11桃4.jpg                                          22.3.11 東京都清瀬市

  同題詩  菅原道真
   煙霞遠近応同戸
   桃李浅深似勧盃
            『和漢朗詠集』40

    煙霞[えんか]の遠近[えんきん]同戸[どうこ]なるべし。
    桃李[たうり]の浅深[せんしん]勧盃[けんぱい]に似たり。

       
12桃3.jpg                                          22.3.12 東京都清瀬市

     
3月おさんぽ.jpg          " 桃ノ花 下照ル道 ヲ  オ散歩ニ  来マシタ"

【文例】 和歌

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