2008年3月19日

鉄道唱歌

「汽笛一声新橋を」から始まる「鉄道唱歌」。これ何番まであるか、ご存知ですか? すごいんです。なんと、66番まであるんですよー。

一  汽笛一声新橋を はや我汽車は離れたり
   愛宕の山に入りのこる 月を旅路の友として

さー、新橋を出発しました。次は~

二  右は高輪泉岳寺 四十七士の墓どころ
   雪は消えても消えのこる 名は千載の後までも

三  窓より近く品川の 台場も見えて波白き
   海のあなたにうすがすむ 山は上総か房州か

品川のお台場です。これからの旅を想像すると、わくわくしますね。

四  梅に名をえし大森を すぐれば早も川崎の
   大師河原は程ちかし 急げや電気の道すぐに

五  鶴見神奈川あとにして ゆけば横浜ステーション
   湊を見れば百舟(ももふね)の 煙は空をこがすまで

川崎から鶴見、横浜、保土ヶ谷、戸塚。

六  横須賀ゆきは乗替と 呼ばれておるる大船の
   つぎは鎌倉鶴が岡 源氏の古跡や尋ね見ん

大船で降りて横須賀行きに乗り換え、鎌倉へ行ったんですね。ちょっと省略して

一〇 汽車より逗子をながめつつ はや横須賀に着きにけり
   見よやドックに集まりし わが軍艦の壮大を

逗子まで来ました。本線に戻ります。

一一 支線をあとに立ちかへり わたる相模の馬入川(ばにゅうがわ)
   海水浴に名を得たる 大磯みえて波すずし

大磯の海が見えます。どんどん変わる、窓の外の風景。

一四 はるかにみえし富士の嶺(ね)は はや我そばに来りたり
   雪の冠(かんむり)雲の帯 いつもけだかき姿にて

富士山が見えました。いいお天気です。

二四 いつしか又も暗(やみ)となる 世界は夜かトンネルか
   小夜の中山夜泣石 問へども知らぬよその空

トンネルの中は暗闇。「世界は夜かトンネルか」って、ちょっとオーバーじゃない。

などなどしながら、浜松、豊橋、蒲郡、名古屋、岐阜、関が原、米原、彦根、そして京都。風景を楽しみながら、今通っている場所の様子に思いをはせます。

四六 東寺の塔を左にて とまれば七条ステーション
   京都々々とよびたつる 駅夫のこゑも勇ましや

京都京都とよびたてる駅員さんの声。臨場感にあふれているじゃありませんか。

おしまいは神戸です。

六五 おもへば夢か時のまに 五十三次はしりきて
   神戸のやどに身をおくも 人に翼の汽車の恩

今では新幹線で、窓の風景を楽しむこともなく、目的地に直行ですが、このころは余裕があるなー。

ちなみに、この東海道編のほかに、山陽・九州編、奥州・盤城線編、北陸地方編、関西・参宮・南海各線編、そして東京の電車めぐりまであるそうです。

そして、じゃーん、民謡、子守唄、童謡を集めた墨場必携「ふるさとの唄」(船本芳雲先生編)ができました。

ふるさとの唄.jpg

絵も船本先生です。

船本先生作品.jpg

船本先生の作品、楽しいでしょ?

本は3月28日発売です。お楽しみにーーー。

 

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