鉄道唱歌
「汽笛一声新橋を」から始まる「鉄道唱歌」。これ何番まであるか、ご存知ですか? すごいんです。なんと、66番まであるんですよー。
一 汽笛一声新橋を はや我汽車は離れたり
愛宕の山に入りのこる 月を旅路の友として
さー、新橋を出発しました。次は~
二 右は高輪泉岳寺 四十七士の墓どころ
雪は消えても消えのこる 名は千載の後までも
三 窓より近く品川の 台場も見えて波白き
海のあなたにうすがすむ 山は上総か房州か
品川のお台場です。これからの旅を想像すると、わくわくしますね。
四 梅に名をえし大森を すぐれば早も川崎の
大師河原は程ちかし 急げや電気の道すぐに
五 鶴見神奈川あとにして ゆけば横浜ステーション
湊を見れば百舟(ももふね)の 煙は空をこがすまで
川崎から鶴見、横浜、保土ヶ谷、戸塚。
六 横須賀ゆきは乗替と 呼ばれておるる大船の
つぎは鎌倉鶴が岡 源氏の古跡や尋ね見ん
大船で降りて横須賀行きに乗り換え、鎌倉へ行ったんですね。ちょっと省略して
一〇 汽車より逗子をながめつつ はや横須賀に着きにけり
見よやドックに集まりし わが軍艦の壮大を
逗子まで来ました。本線に戻ります。
一一 支線をあとに立ちかへり わたる相模の馬入川(ばにゅうがわ)
海水浴に名を得たる 大磯みえて波すずし
大磯の海が見えます。どんどん変わる、窓の外の風景。
一四 はるかにみえし富士の嶺(ね)は はや我そばに来りたり
雪の冠(かんむり)雲の帯 いつもけだかき姿にて
富士山が見えました。いいお天気です。
二四 いつしか又も暗(やみ)となる 世界は夜かトンネルか
小夜の中山夜泣石 問へども知らぬよその空
トンネルの中は暗闇。「世界は夜かトンネルか」って、ちょっとオーバーじゃない。
などなどしながら、浜松、豊橋、蒲郡、名古屋、岐阜、関が原、米原、彦根、そして京都。風景を楽しみながら、今通っている場所の様子に思いをはせます。
四六 東寺の塔を左にて とまれば七条ステーション
京都々々とよびたつる 駅夫のこゑも勇ましや
京都京都とよびたてる駅員さんの声。臨場感にあふれているじゃありませんか。
おしまいは神戸です。
六五 おもへば夢か時のまに 五十三次はしりきて
神戸のやどに身をおくも 人に翼の汽車の恩
今では新幹線で、窓の風景を楽しむこともなく、目的地に直行ですが、このころは余裕があるなー。
ちなみに、この東海道編のほかに、山陽・九州編、奥州・盤城線編、北陸地方編、関西・参宮・南海各線編、そして東京の電車めぐりまであるそうです。
そして、じゃーん、民謡、子守唄、童謡を集めた墨場必携「ふるさとの唄」(船本芳雲先生編)ができました。
絵も船本先生です。
船本先生の作品、楽しいでしょ?
本は3月28日発売です。お楽しみにーーー。