集空海般若心経 第七版
本日、比田井南谷編『集空海般若心経』を重版しました。
これは、天来書院を創業したとき、最初に作った本なんです。初版1990年で、2008年に第七版。一度に500冊しか作りませんから、あんまり儲かるっていう気はしませんが、一度にたくさん売れる本より、いい本を長~く売っていきたいというのが、私たちの願いなのです。
これは、どの原本から字をとったかというデータです。やっぱり三十帖策子が一番多いのですが、空海真筆といわれるものを詳しく(詳し過ぎる・・・)調べて、字をとっています。最初に作ったのは条幅だったのですが、字を決め、拡大率を決め、壁に貼ってながめてはまた修正し、という作業を繰り返し、最初から一つの作品として書かれたように、自然な仕上りになっているのは、わが父親ながらすごいと思います。
折帖にするにあたり、表紙をどうしようと喧々諤々。布だと普通すぎてつまらないし、和紙でもいいけどオリジナリティを出したいし。
というわけで、織物の模様を、緑色のラシャ紙に金で刷りました。
おお、拡大したらすごいことになった(汗)。
この般若心経、最初は「名筆五体般若心経」というふれこみで発行しました。その中から、本書と篆書の『呉昌碩般若心経』が重版を続けています。
折帖なので少々高めですが、落ち着いて書を楽しみたい方にぴったりですよ。
今までの出版秘話