2011年3月 3日

墨場必携:漢文 蘭亭序 花時天似酔序


       
10紅梅2.jpg                                       紅梅 23.2.10 東京都清瀬市




  蘭亭序(一部抜粋)    王羲之  

    是日也 天朗氣清 惠風和暢
          仰觀宇宙之大 俯察品類之盛

    是の日也(や)。天朗(ほがら)かに気清く、惠風(けいふう)
    和暢(わちよう)す。
    仰いでは宇宙の大なるを観(み)、俯(ふ)しては品類の盛んなるを察す。


        
3河津桜2.jpg                                      河津桜 23.3.3 東京都清瀬市


  花時天似酔序    菅原道真

   春之暮月 月之三朝   
   天酔于花 桃李盛也
   我后一日之沢
   万機之余 曲水雖遥
   遺塵雖絶
   書巴字而知地勢
   思魏文以翫風流
   蓋志之所之 謹上小序
            『和漢朗詠集』39

    春の暮月(ぼぐえつ)、月の三朝(さんてう)、
    天花に酔(ゑ)へり、桃李(たうり)盛んなるなり。
    我が后(きみ)一日(いちじつ)の沢(たく)、
    万機(ばんき)の余(あまり)、曲水(きよくすい)遥かなりといへども、
    遺塵(ゐぢん)絶たえたりといへども、
    巴の字を書きて地勢を知り、
    魏文(ぎぶん)を思ひて以つて風流(ふりう)を翫(もてあそ)ぶ。
    蓋(けだ)し志(こころざし)の之(ゆ)く所、
                  謹んで小序(せうじよ)を上(たてまつ)る。


        
27枝垂れ梅up4.jpg                                      枝垂れ梅 23.2.13 埼玉県所沢市




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