墨場必携:漢詩 偶作 時の流れ 亀田鵬齋
24.3.3 東京都清瀬市
「偶作(ぐうさく)」 龜田鵬齋
梅花墜地不上枝
黄河入海不再歸
百年日月如流電
人間無復伏羲時
伏羲:中国の伝説上の帝王。三皇の一。
梅花(ばいか)地に墜(お)つれば枝に上(のぼ)らず
黄河(こうが)海に入りては再びは帰らず
百年の日月(じつげつ)流電の如く
人間(じんかん)復(ま)たとは伏羲(ふくぎ)の時無し
24.3.3 東京都清瀬市
梅の花は地に堕ちたら枝には戻らず
黄河は海に流れ入ったらもとには帰らない
百年の日月は電(いなづま)の一閃
この世は二度とは伏羲(ふくぎ)の時代に復(かえ)ることはない
24.3.2 東京都清瀬市