墨場必携:漢詩 秋葉随日落
23.11.8 東京都清瀬市
「秋葉随月落(秋葉日に随ひて落つ)」より
『和漢朗詠集』317落葉 後中書王具平親王
逐夜光多呉苑月
毎朝声少漢林風
夜(よ)を逐(お)ひて光多(おほ)し呉苑(ごゑん)の月
朝(あした)ごとに声(こゑ)少(すくな)し漢林(かんりん)の風
※呉苑:戦国時代の呉の長洲苑。
※漢林:漢の武帝が作った上林苑。
呉苑、漢林は古典の引用。景勝・絶景を暗示する装飾的な修辞。
解釈に具体的に呉苑、漢林の地そのものを考慮するべき表現ではない。
23.11.8 東京都清瀬市
落葉するにつれ 夜ごとに木々の枝を透く月の光は明るさを増し
葉を少なくして 朝を迎えるごとに梢を渡る風の声はささやかになりゆく
23.11.8 東京都清瀬市