墨場必携:漢詩 梅雨螢
ゴイサギ 23.6.25 東京都清瀬市
偶作 五月十八日夜 尾藤二州
客去樽空燈又微
疏簾半捲意依稀
眠來就枕未安穩
一點流螢截雨飛
客去り樽空(むな)しく 燈(ともしび)又(ま)た微(かす)か
疏簾(それん)半(なか)ば捲き 意(い)は依稀(いき)たり
眠来たりて枕に就くも 未(いま)だ安穏ならず
一点の流螢(りうけい) 雨を截ちて飛ぶ
ゴイサギ 23.6.25 東京都清瀬市
客は帰り酒樽も空になり 燈火も消えかかる
疏(まばら)に編んだ簾を半ば捲きあげて ぼんやりしている
睡くなって枕に就いたが まだ眠れない
風に吹かれた螢が一つ 雨をたち切るように飛んでいる
ゴイサギ 23.6.25 東京都清瀬市