2012年3月30日

墨場必携:漢詩 所見 清人佳境

     
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                                          24.3.8 東京都清瀬市

  「所見(しよけん)」    江馬細香  

     半輪淡月夜三更
     誰住梅辺小院清
     知得読書人未寐
     銀燈一点透簾明     

    三更:夜の時間を五つに区分する中国の習慣に基く呼び名。
       夜の始まりから数えて早い時刻から一更、二更と使う。
       三更はその真ん中、夜半(よなか・よは)と呼ばれる頃と重なる
       深夜の12時を含む時間帯。
    寐:「寝」に同じ

     
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                                          24.3.1 東京都清瀬市


      半輪(はんりん)の淡月(たんげつ) 夜三更(さんかう)
      誰か住む 梅辺小院の清きに
      知り得たり 読書して人未(いま)だ寐(いね)ず
      銀燈一点 簾を透して明らかなり

      
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     淡い半月が浮かぶ 夜半(よは)更けて
     誰が住むのか 梅の咲くさっぱりとした小さな家
     わかった その人は読書してまだ寝ずにいる
     輝く燈火が一点 銀色に簾を透ってくっきりと見える

      
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