墨場必携:和歌 「こころざしふかく染めてし...」
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【文例】 漢文 手習い歌 数え歌・遊び歌・唱歌 みやとひたち
第25回 1月 明けの春:清新・始まる・かぞえ歌
[和歌]
・こころざしふかく染めてしをりければ
消えあへぬ雪の花とみるらむ
詠み人知らず『古今和歌集』7
・冬の夢のおどろきはつるあけぼのに
春のうつつのまづ見ゆるかな
藤原良経『秋篠月清集』
・ことにけさ珍しきかな春の来る
方に迎ふる春と思へば
賀茂真淵『賀茂翁家集』
・年ごとにかきもつくさぬ言の葉を
硯の海の幸[さち]といはまし
橘千蔭『うけらが花』一
・珍しと春を待ち取る心こそ
年はふれどもかはらざりけり
平春海『琴後集』一
・ふるとしも聞きしうぐひすそれながら
あらたまりぬる初春の声
小沢蘆庵『六帖詠草』
・去にし春見しものぞともおぼえぬは
年たちかへる霞なりけり
小沢蘆庵『六帖詠草』
・此の国も猶[なほ]東より来る春を
もろこし人はまつや久しき
小沢蘆庵『六帖詠草』
・わか水にまなこあらひてうち見れば
あたらしからぬものなかりけり
阪正臣『三拙集』
仰向けに人の膝の上に坐るのが好き
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