2008年1月 1日

墨場必携:和歌 「こころざしふかく染めてし...」

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【文例】  漢文  手習い歌  数え歌・遊び歌・唱歌  みやとひたち

 

第25回 1月 明けの春:清新・始まる・かぞえ歌

 

[和歌]

・こころざしふかく染めてしをりければ
 消えあへぬ雪の花とみるらむ
       詠み人知らず『古今和歌集』7

・冬の夢のおどろきはつるあけぼのに
 春のうつつのまづ見ゆるかな
       藤原良経『秋篠月清集』

・ことにけさ珍しきかな春の来る
 方に迎ふる春と思へば
       賀茂真淵『賀茂翁家集』

・年ごとにかきもつくさぬ言の葉を
 硯の海の幸[さち]といはまし
       橘千蔭『うけらが花』一

・珍しと春を待ち取る心こそ
 年はふれどもかはらざりけり
       平春海『琴後集』一

・ふるとしも聞きしうぐひすそれながら
 あらたまりぬる初春の声
       小沢蘆庵『六帖詠草』

・去にし春見しものぞともおぼえぬは
 年たちかへる霞なりけり
       小沢蘆庵『六帖詠草』

・此の国も猶[なほ]東より来る春を
 もろこし人はまつや久しき
       小沢蘆庵『六帖詠草』

・わか水にまなこあらひてうち見れば
 あたらしからぬものなかりけり
       阪正臣『三拙集』

 
 
仰向けに人の膝の上に坐るのが好き
 
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