墨場必携:和歌 そらみつ 日本の国は
[琴歌譜]
・正月元日慶歌[むつきつきたちのよみうた]
そらみつ 日本[やまと]の国は 神[かむ]からか
在[あ]りが欲しき 国からか 住みが欲しき
在りが欲しき国は 蜻蛉州日本[あきつしまやまと]
蘇良美豆 夜万止乃久尓波 可无可良可
阿利可保之支 久尓可良可 須美可保之支
阿利可保之支久尓波 阿伎豆之万也万止
・片降[かたおろし]
新[あらた]しき 年の始めに かくしこそ
千歳[ちとせ]をかねて 楽しきを経[へ]め
阿良多之支 止之乃波之女尓 可久之己曾
知止世乎可祢弖 多乃之支乎倍女
20.12.29 東京都清瀬市
[短歌]
・あらたしき年の始[はじめ]の初春の
今日降る雪のいや重[し]け吉事[よごと]
大伴家持『万葉集』4516
・うれしきを何につつまん
からごろも 袂[たもと]ゆたかに裁[た]てといはましを
『古今和歌集』865 詠み人知らず
・うれしさを昔は袖につつみけり
こよひは身にもあまりぬるかな
『和漢朗詠集』773
・むらさきのそでをつらねてきたるかな
春たつことはこれぞうれしき
赤染衛門 『後拾遺和歌集』14
・しら雪と身はふりぬれど
あたらしき春にあふこそうれしかりけれ
※第3句は「あたらしき(惜らしき)」もったいないの意。
素性 『玉葉和歌集』1825
・ときはなる まつのみどりも
はるくれば いまひとしほの いろまさりけり
源宗于『和漢朗詠集』427
松にコサギ 20.12.26 東京都清瀬市
・さし出[いづ]る此の日の本のひかりより
こまもろこしも春をしるらむ
本居宣長
・あづま路にまづ来る春の日のかげを
雪に待ちとる富士のしば山
橘千蔭『うけらが花』
・一月[むつき]たつ今日[けふ]より梅をかざしつつ
今年も春は花にくらさむ
村田春海『琴後集』
・朝日子のひかりまちとる若水[わかみづ]に
くまばや千世のはるの心を
村田春海『琴後集』
・正月元日慶歌[むつきつきたちのよみうた]
そらみつ 日本[やまと]の国は 神[かむ]からか
在[あ]りが欲しき 国からか 住みが欲しき
在りが欲しき国は 蜻蛉州日本[あきつしまやまと]
蘇良美豆 夜万止乃久尓波 可无可良可
阿利可保之支 久尓可良可 須美可保之支
阿利可保之支久尓波 阿伎豆之万也万止
・片降[かたおろし]
新[あらた]しき 年の始めに かくしこそ
千歳[ちとせ]をかねて 楽しきを経[へ]め
阿良多之支 止之乃波之女尓 可久之己曾
知止世乎可祢弖 多乃之支乎倍女
20.12.29 東京都清瀬市
[短歌]
・あらたしき年の始[はじめ]の初春の
今日降る雪のいや重[し]け吉事[よごと]
大伴家持『万葉集』4516
・うれしきを何につつまん
からごろも 袂[たもと]ゆたかに裁[た]てといはましを
『古今和歌集』865 詠み人知らず
・うれしさを昔は袖につつみけり
こよひは身にもあまりぬるかな
『和漢朗詠集』773
・むらさきのそでをつらねてきたるかな
春たつことはこれぞうれしき
赤染衛門 『後拾遺和歌集』14
・しら雪と身はふりぬれど
あたらしき春にあふこそうれしかりけれ
※第3句は「あたらしき(惜らしき)」もったいないの意。
素性 『玉葉和歌集』1825
・ときはなる まつのみどりも
はるくれば いまひとしほの いろまさりけり
源宗于『和漢朗詠集』427
松にコサギ 20.12.26 東京都清瀬市
・さし出[いづ]る此の日の本のひかりより
こまもろこしも春をしるらむ
本居宣長
・あづま路にまづ来る春の日のかげを
雪に待ちとる富士のしば山
橘千蔭『うけらが花』
・一月[むつき]たつ今日[けふ]より梅をかざしつつ
今年も春は花にくらさむ
村田春海『琴後集』
・朝日子のひかりまちとる若水[わかみづ]に
くまばや千世のはるの心を
村田春海『琴後集』
【文例】 散文へ