墨場必携:漢文・漢詩 「正月」唐 李賀...
第25回 1月 明けの春:清新・始まる・かぞえ歌
正月・孟春・初春・献春・首春・月正・正歳・首歳 などと表される。
この月詩に詠まれるのは元旦、人日(じんじつ・1月7日)、上元(1月15日)の行事。陰暦の正月頃としての植物は梅、柳、水仙、山茶(つばき)などが詠まれる。
・正月 唐 李賀
上楼迎春新春帰
暗黄著柳宮漏遅
薄薄淡靄弄野姿
寒緑幽風生短絲
錦牀暁臥玉肌冷
露瞼未開対朝瞑
官街柳帯不堪折
早晩菖蒲勝綰結
楼に上[のぼ]りて春を迎ふれば新春帰[かへ]る
暗黄[あんくわう]柳に著[つ]きて宮漏[きゆうろう]遅し
薄薄[はくはく]たる淡靄[たんあい]野を弄する姿
寒緑[かんりよく]幽風[いうふう]短絲[たんし]生ず
錦牀[きんしやう]暁に臥して玉肌[ぎよくき]冷やかに
露瞼[ろけん]未[いま]だ開かず朝に対して瞑[と]づ
官街[くわんがい]柳帯[りうたい]折[を]るに堪[た]へず
早晩[そうばん]菖蒲[しやうぶ]綰結[わんけつ]に勝[た]へんや
【文例】 和歌 へ