来る福
招福観音 豪徳寺御猫
9月22日はひたちの誕生日。今年3歳になりました。この日の東京の最高気温は32℃。仲秋の月の美しい宵から次第に雲がかかり、夜中からは雨になりました。
"3サイ"
明けて、お彼岸の中日、秋分にあたる23日は大雨の最高気温は17℃という日になりました。そのあともずっと寒いですね。「暑さ寒さも彼岸まで」とは言われるものの、勿論こんな気象変化は想定外のこと。はや冬の準備に慌ただしく駆り立てられる気分にされます。
22.9.25 東京都清瀬市
そんな9月の末、9月29日は「来る福招き猫祭り」の日です。このお祭りは日本招猫倶楽部がこの日を「9[くル]29[ふく]=来る福」と読んで「招き猫の日」と制定したことから始まります。招き猫に縁(ゆかり)の各地で、この時期にお祭りが開催されるようになったという次第です。
その縁の地の中には、伊勢神宮を戴く三重県伊勢市も入っています。
御伊勢参りは弥次さん喜多さんの「東海道中膝栗毛」でも語られるように庶民の楽しみでした。いわゆる「お蔭参り」です。ことに江戸時代には式年遷宮の周期である60年に一度、伊勢神宮に集団参拝することが流行しました。60年に一度ということは、人の一生に一度しか巡り会わないチャンスです。「伊勢音頭」でも言っています。
伊勢は津で持つ 津は伊勢で持つ
尾張名古屋は 城で持つ
伊勢へ伊勢へと 芽の穂もなびく
伊勢は芽ぶき こけらぶこ
伊勢はよいとこ 菜の花つづき
歌もなつかし 伊勢音頭
伊勢に行きたい伊勢路が見たい
せめて一生に一度でも
紅い灯のつく 新古市で
心引かれた伊勢音頭
一生一度の旅行に日本全国津々浦々から伊勢に押し寄せました。
22.9.22 東京都清瀬市
当時江戸からは片道半月、大阪からなら5日の旅です。東北、また四国九州地方からも参拝はあり、物語の設定で見たものでは、宮城県松島あたりの住人の伊勢参りには往復半年余りが掛かっているようです。お蔭参りの総数が数百万人規模になったことが江戸時代には数回記録されているということです。
今年は実はその60年に一度のいわゆる「お蔭年」にあたり、「来る福招き猫祭り」も一層の盛り上がりを見せていることと思われます。思えばもう9月の末、一年の残りも四分の一になりました。お伊勢参りに行きたいなあ。五十鈴川のせせらぎを聞くだけで心が洗われると申しますよ。
22.9.20 東京都清瀬市
さて、猛暑の二ヶ月、ほとんど仰向けに暮らしていたひたち。
「暑いからばかりではありません。
肥満のせいで、この方が物理的に楽なのです」
と、ハンサムな獣医さんにキリッと言われてしまいました。
"ヒマン ダッテ?"
起きていても身体は縦にならなかったのですが...
"ダイジョーブ、ダイジョーブ
コノママデモ ドコダッテ イケルカラー "
仰向けで、背中を床につけたラッコスタイルでズンズン移動する
という特技を持っております。それが意外に速い!
もっとくたびれるほど遊んでやらなくてはと思いながら、暑さに家族も怠けていました。いよいよ涼しくなりましたから、ひたちには脱肥満を目指すトレーニングの秋です。
コンディションや良し、秋分の23日からは、さすがにお腹を下向きに、猫の通常姿勢に戻りました。
"机ノ上ハ 仰向ケ ダケドネー"
このまま寝てしまったり
みやはどう思いますか?
.........
度を超えた暑さの夏でしたが、秋はどんな秋になるのでしょう。ともあれ、季節の変わり目、皆さま何卒お大切にお過ごし下さい。
22.9.22 埼玉県所沢市