2008年5月 1日

墨場必携:漢文 偶題 于謙...

【文例】

[漢文]

・偶題  于謙 
   薫風何処来
   吹我庭前樹
   啼鳥愛繁陰
   飛来不飛去  
     薫風[くんぷう]何処[いづこ]よりか来たり
     我が庭前の樹を吹く
     啼鳥繁陰[はんいん]を愛し
     飛び来りて飛び去らず
 

・新晴  劉*[りゆうはん]  *[はん]は偏に「分」字、旁に「攵」字。 
   青苔満地初晴後
   緑樹無人昼夢余
   惟有南風旧相識
   偸開門戸又翻書
     青苔[せいたい]地に満ちて、初めて晴れし後[のち]
     緑樹人無く、昼夢の余[よ]
     惟だ南風の旧相識[きゆうそうしき]のみ有りて
     偸[ひそか]に門戸を開き、又[ま]た書を翻[ひるがへ]す
    

・鹿柴  王維
   空山不見人
   但聞人語響
   返景入深林
   復照青苔上
     空山[くうざん]人を見ず
     但[た]だ人語の響を聞く
     返景[へんけい]深林に入り
     復[ま]た照らす青苔[せいたい]の上[うへ]

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