墨場必携:訳詩・近現代詩 「少年と星」...
第26回 星の界(よ):冬の夜空・星座・天の海・月の船・星の林・オリオン・すばる
[訳詩・近現代詩]
・少年と星 佐藤春夫『幼き歌』
たかく
ただひとりに
きよく
かがやかに
汝よ
われの如く。
夕づつは
かく告げて瞬く。
われ
下界の少年に。
◎夕づつ 夕星、金星のこと
・恋愛天文学 佐藤春夫『車塵集』
われは北斗の星にして
千年ゆるがぬものなるを
君がこころの天[あま]つ日や
あしたはひがし暮は西
ひたちはついに高い書棚にもカーテンを上って到達できるようになったので、みやが一人になれる空間も本当に限られてきました。
・星めぐりの歌 宮沢賢治
一 あかいめだまの さそり
ひろげた鷲の つばさ
あをいめだまの こいぬ
ひかりのへびの とぐろ
オリオンは高く うたひ
つゆとしもとを おとす
二 アンドロメダの くもは
さかなのくちの かたち
大ぐまのあしを きたに
五つのばした ところ
小熊のひたひの うへは
そらのめぐりの めあて
【文例】 唱歌・童謡 へ