2008年11月 1日

墨場必携:唱歌・童謡  故郷の空 大和田建樹...


・故郷の空  大和田建樹

 1 夕空晴れて 秋風吹き
   月影落ちて すず虫鳴く
   思へば遠し 故郷の空
   ああ わが父母 いかにおはす

 2 澄みゆく水に 秋萩垂[た]れ
   玉なす露は 芒[すすき]に満つ
   思へば似たり 故郷の野辺
   ああ わが兄弟[はらから]たれと遊ぶ
               『明治唱歌』明治21年

susu.jpg                               20.11.1 東京都清瀬市

・旅愁  犬童球渓
 
 1 更けゆく秋の夜 旅の空の
   わびしき思ひに ひとりなやむ
   恋しやふるさと なつかし父母
   夢路にたどるは 郷里の家路
   更けゆく秋の夜 旅の空の
   わびしき思ひに ひとりなやむ

 2  窓うつ嵐に 夢も破れ
   遥けき彼方に こころ迷ふ
   恋しやふるさと なつかし父母
   思ひに浮かぶは 杜のこずえ
   窓うつ嵐に 夢も破れ
   遥けき彼方に こころ迷ふ
              『中等教育唱歌集』明治40年

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・湖上の月  吉岡郷甫

 1 月影さやけく風も吹かぬ秋の夜半[よは]
   真澄の鏡か塵もおかぬ湖
   いざわが友 小舟[をぶね]出だせ
   いざわが友 纜[ともづな]解けや

 2 小波[さざなみ]あや織り魚もおどる水の面[おも]
   桂のさ枝か棹[さを]にかかる水[みづ]草
   いざわが友 高く歌へ
   いざわが友 舷[ふなばた]うてや

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                          20.10.17 東京都清瀬市







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