墨場必携:唱歌・童謡 秋はいま 大和田建樹...
[唱歌・童謡]
・秋はいま 大和田建樹
1 入日さすかた山里に 秋はいま
いねこく賤[しづ]が歌のしらべに
2 かりのこす稲葉の波に秋はいま
さわぐ小鳥のこゑのゆくへに
3 谷川[たにが])に牛のり入れて秋はいま
かへるわらはの籠[かご]の草むに
・月下の船 足立幽香里
漕ぐや小舟 秋の夜の
ますかがみ てる月に
櫂のしづく きらら映えて
わが袖に 玉と散る
さすや水棹 汐ゆれて
澪に引く 月のかげ
桂のはな 袖にかをる
うつつなの この夜さや。
『世界音楽全集9「日本合唱曲集」』(昭和5年)所収
・秋の山 文部省唱歌
1 風清く、日はうららかに、
黄櫨の葉の紅にほふ
うつくしき秋の山。
花すすき分けて登れば、
かたはらの森の中に、
けたたまし、百舌の聲。
2 打続く峯また峯も、
赤と黄の織りなす錦
かがやける秋の山。
眺めつつしばしいこへば、
足もとの草の陰に、
ほそぼそと虫の声。
いてふ 文部省唱歌
1 五月の朝の丘の上、
日の照りそへば、
新緑の
梢さやけく、いさぎよく
青天を摩す、
大いてふ。
王者に似たる姿あり。
2 暮行く秋の丘の上、
風そよ吹けば、
金色の
小鳥群れつつ飛ぶごとく、
落日に散る
大いてふ。
四海を照らす光あり。
「新訂尋常小学唱歌 第五学年用」(昭和8年)所収
・秋はいま 大和田建樹
1 入日さすかた山里に 秋はいま
いねこく賤[しづ]が歌のしらべに
2 かりのこす稲葉の波に秋はいま
さわぐ小鳥のこゑのゆくへに
3 谷川[たにが])に牛のり入れて秋はいま
かへるわらはの籠[かご]の草むに
・月下の船 足立幽香里
漕ぐや小舟 秋の夜の
ますかがみ てる月に
櫂のしづく きらら映えて
わが袖に 玉と散る
さすや水棹 汐ゆれて
澪に引く 月のかげ
桂のはな 袖にかをる
うつつなの この夜さや。
『世界音楽全集9「日本合唱曲集」』(昭和5年)所収
・秋の山 文部省唱歌
1 風清く、日はうららかに、
黄櫨の葉の紅にほふ
うつくしき秋の山。
花すすき分けて登れば、
かたはらの森の中に、
けたたまし、百舌の聲。
2 打続く峯また峯も、
赤と黄の織りなす錦
かがやける秋の山。
眺めつつしばしいこへば、
足もとの草の陰に、
ほそぼそと虫の声。
20.10.5 東京都清瀬市金山緑地公園
いてふ 文部省唱歌
1 五月の朝の丘の上、
日の照りそへば、
新緑の
梢さやけく、いさぎよく
青天を摩す、
大いてふ。
王者に似たる姿あり。
2 暮行く秋の丘の上、
風そよ吹けば、
金色の
小鳥群れつつ飛ぶごとく、
落日に散る
大いてふ。
四海を照らす光あり。
「新訂尋常小学唱歌 第五学年用」(昭和8年)所収