墨場必携:唱歌・童謡 「雪」...
[唱歌・童謡]
・雪
1
雪やこんこ、霰[あられ]やこんこ。
降つては降つては、
ずんずん積る。
山も野原も綿帽子[わたばうし]かぶり、
枯木[かれき]残らず花が咲く。
2
雪やこんこ、霰やこんこ。
降つても降つても、まだ降りやまぬ。
犬は喜び庭[には]駆けまはり、
猫は火燵[こたつ]でまるくなる。
『尋常小学唱歌 第二学年用』明治44年(1911)
・冬の夜 文部省唱歌
1
燈火[ともしび]ちかく衣[きぬ]縫ふ母は
春の遊[あそび]の楽しさ語る。
居並[ゐなら]ぶ子どもは指を折[を]りつつ、
日数[かず]かぞへて喜び勇む。
囲爐裏(ゐろり)火はとろとろ、外は吹雪[ふぶき]。
2
囲爐裏のはたに繩[なは]なふ父は
過ぎしいくさの手柄を語る。
居並ぶ子どもはねむさ忘れて、
耳を傾け、こぶしを握る。
囲爐裏火はとろとろ、外は吹雪。
『尋常小学唱歌 第三学年用』明治45年(1912)
◎2番「過ぎしいくさの手柄を語る」の部分は、太平洋戦争後「過ぎし昔の思いで語る」と改変。2番は歌意が通らなくなった。
・椿 永井花水
1
お山のお山の
尼寺に尼寺に
白い椿が
咲いたとさ 咲いたとさ
ポクポク木魚を
打つたびに 打つたびに
白い椿が
散つたとさ 散つたとさ
2
ふもとのふもとの
水車場に水車場に
赤い椿が
咲いたとさ 咲いたとさ
ゴトゴト水車が
まはるたびまはるたび
赤い椿が
散つたとさ 散つたとさ
・冬景色 文部省唱歌
1
さ霧消ゆる湊江[みなとえ]の
舟に白し、朝の霜。
ただ水鳥の声はして、
いまだ覚めず、岸の家。
2
烏[からす]鳴きて木に高く、
人は畑[はた]に麦を踏む。
げに小春日[こはるび]ののどけしや。
かへり咲[ざき]の花も見ゆ。
3
嵐吹きて雲は落ち、
時雨[しぐれ]降りて日は暮れぬ。
若[も]し燈[ともしび]のもれ来[こ]ずば、
それと分[わ]かじ、野辺の里。
『尋常小学唱歌(五)』大正2年(1913)
・おおさむこさむ わらべうた
おおさむこさむ
山から小僧(こぞう)が
泣いてきた
なんといって泣いてきた
なんといって泣いてきた
寒いといって泣いてきた
・春よ来い 相馬御風
春よ来い 早く来い
あるきはじめた みいちやんが
赤い鼻緒[はなを]の じよじよはいて
おんもへ出たいと 待つてゐる
春よ来い 早く来い
おうちのまへの 桃の木の
蕾もみんな ふくらんで
はよ咲きたいと 待つてゐる
『木かげ』大正12年(1923)
◎じよじよ:草履の幼児語
・雪
1
雪やこんこ、霰[あられ]やこんこ。
降つては降つては、
ずんずん積る。
山も野原も綿帽子[わたばうし]かぶり、
枯木[かれき]残らず花が咲く。
2
雪やこんこ、霰やこんこ。
降つても降つても、まだ降りやまぬ。
犬は喜び庭[には]駆けまはり、
猫は火燵[こたつ]でまるくなる。
『尋常小学唱歌 第二学年用』明治44年(1911)
室内が寒くないと、寝る時もこんなです。
・冬の夜 文部省唱歌
1
燈火[ともしび]ちかく衣[きぬ]縫ふ母は
春の遊[あそび]の楽しさ語る。
居並[ゐなら]ぶ子どもは指を折[を]りつつ、
日数[かず]かぞへて喜び勇む。
囲爐裏(ゐろり)火はとろとろ、外は吹雪[ふぶき]。
2
囲爐裏のはたに繩[なは]なふ父は
過ぎしいくさの手柄を語る。
居並ぶ子どもはねむさ忘れて、
耳を傾け、こぶしを握る。
囲爐裏火はとろとろ、外は吹雪。
『尋常小学唱歌 第三学年用』明治45年(1912)
◎2番「過ぎしいくさの手柄を語る」の部分は、太平洋戦争後「過ぎし昔の思いで語る」と改変。2番は歌意が通らなくなった。
・椿 永井花水
1
お山のお山の
尼寺に尼寺に
白い椿が
咲いたとさ 咲いたとさ
ポクポク木魚を
打つたびに 打つたびに
白い椿が
散つたとさ 散つたとさ
2
ふもとのふもとの
水車場に水車場に
赤い椿が
咲いたとさ 咲いたとさ
ゴトゴト水車が
まはるたびまはるたび
赤い椿が
散つたとさ 散つたとさ
ひたちはみやと一緒に寝たいのですが、つい調子に乗ってやたら抱きつこうとするので
みやは警戒しています。今のところ許容範囲はこのくらいまで。
みやは警戒しています。今のところ許容範囲はこのくらいまで。
・冬景色 文部省唱歌
1
さ霧消ゆる湊江[みなとえ]の
舟に白し、朝の霜。
ただ水鳥の声はして、
いまだ覚めず、岸の家。
2
烏[からす]鳴きて木に高く、
人は畑[はた]に麦を踏む。
げに小春日[こはるび]ののどけしや。
かへり咲[ざき]の花も見ゆ。
3
嵐吹きて雲は落ち、
時雨[しぐれ]降りて日は暮れぬ。
若[も]し燈[ともしび]のもれ来[こ]ずば、
それと分[わ]かじ、野辺の里。
『尋常小学唱歌(五)』大正2年(1913)
・おおさむこさむ わらべうた
おおさむこさむ
山から小僧(こぞう)が
泣いてきた
なんといって泣いてきた
なんといって泣いてきた
寒いといって泣いてきた
・春よ来い 相馬御風
春よ来い 早く来い
あるきはじめた みいちやんが
赤い鼻緒[はなを]の じよじよはいて
おんもへ出たいと 待つてゐる
春よ来い 早く来い
おうちのまへの 桃の木の
蕾もみんな ふくらんで
はよ咲きたいと 待つてゐる
『木かげ』大正12年(1923)
◎じよじよ:草履の幼児語