2008年1月 1日

墨場必携:漢文・漢詩 「正月」唐 李賀...

 

第25回 1月 明けの春:清新・始まる・かぞえ歌


正月・孟春・初春・献春・首春・月正・正歳・首歳 などと表される。
 この月詩に詠まれるのは元旦、人日(じんじつ・1月7日)、上元(1月15日)の行事。陰暦の正月頃としての植物は梅、柳、水仙、山茶(つばき)などが詠まれる。

 ・正月   唐 李賀

 上楼迎春新春帰
 暗黄著柳宮漏遅
 薄薄淡靄弄野姿
 寒緑幽風生短絲
 錦牀暁臥玉肌冷
 露瞼未開対朝瞑
 官街柳帯不堪折
 早晩菖蒲勝綰結
  楼に上[のぼ]りて春を迎ふれば新春帰[かへ]る
  暗黄[あんくわう]柳に著[つ]きて宮漏[きゆうろう]遅し
  薄薄[はくはく]たる淡靄[たんあい]野を弄する姿
  寒緑[かんりよく]幽風[いうふう]短絲[たんし]生ず
  錦牀[きんしやう]暁に臥して玉肌[ぎよくき]冷やかに
  露瞼[ろけん]未[いま]だ開かず朝に対して瞑[と]づ
  官街[くわんがい]柳帯[りうたい]折[を]るに堪[た]へず
  早晩[そうばん]菖蒲[しやうぶ]綰結[わんけつ]に勝[た]へんや
 

【文例】  和歌 へ

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