2010年12月15日

墨場必携:漢詩 漢文 晩秋 初冬 落葉



20小径.jpg                                            22.11.21 東京都清瀬市


   山中    王維

    荊渓白石出
    天寒紅葉稀
    山路元無雨
    空翠湿人衣

     荊渓[けいけい]白石[はくせき]出で、
     天寒くして紅葉[こうえふ]稀[まれ]なり。
     山路元[もと]より雨無きに、
     空翠[くうすい]人衣[じんい]を湿[うるほ]す。

          
24平林寺4.jpg                                         22.11.24 埼玉県新座市平林寺



   送王十八帰山、寄題仙遊寺      白居易
  (王十八の山に帰るを送り、仙遊寺に寄題す)

    曾於太白峰前住
    数到仙遊寺裏来
    黒水澄時潭底出
    白雲破処洞門開
    林間煖酒焼紅葉
    石上題詩掃緑苔
    惆悵旧遊復無到
    菊花時節羨君迴
  
     曾[かつ]て太白峰前に於いて住まひ、
     数[しばし]ば仙遊寺裏に到りて来たる。
     黒水[こくすい]澄める時は潭底[たんてい]出で、
     白雲破るる処に洞門開く。
     林間に酒を煖[あたた]めて紅葉を焼き、
     石上に詩を題して緑苔を掃[はら]ふ。
     惆悵[ちうちやう]す 旧遊[きういう]復[ま]た到る無きを
     菊花の時節 君が迴[かへ]るを羨む。

          
31野菊.jpg                                            22.11.31 東京都清瀬市

         
4猫森2.jpg


【文例】 和歌

同じカテゴリの記事一覧