墨場必携:散文
・正月一日、三月三日はいとうららかなる。五月五日は曇り暮らしたる。
『清少納言枕草子』第10段
※陰暦五月はおおかた梅雨に重なり、天候は悪い。
・弥生になれば、空のけしきもものうららかなり。
『源氏物語』柏木
・三月の十日のほどなれば、空もうららかにて、人の心ものび、
ものおもしろき折なり。
『源氏物語』絵合
・三月の十日なれば花盛りにて、空のけしきなどもうららかにものおもしろく、
仏のおはすなる所のありさま遠からず思ひやられて、ことなる深き心もなき
人さへ罪を失ひつべし。
『源氏物語』御法
・桃の節句に近く各地に雛市開かる。東京の十軒店[じっけんだな]は古くより
聞こゆ。雛のごとく美しき児の目につくはこの頃なり。人形天皇の御宇の華や
かさは漸[やうや]く表れ来たれるなり。日麗らかにして、大路の青柳の糸
次第に伸ぶ。
『自然と愛』(金子薫園)より抜粋
※人形天皇:内裏雛人形天皇の御宇とかや 芭蕉
紅梅 21.2.19 東京都清瀬市
『清少納言枕草子』第10段
※陰暦五月はおおかた梅雨に重なり、天候は悪い。
・弥生になれば、空のけしきもものうららかなり。
『源氏物語』柏木
・三月の十日のほどなれば、空もうららかにて、人の心ものび、
ものおもしろき折なり。
『源氏物語』絵合
・三月の十日なれば花盛りにて、空のけしきなどもうららかにものおもしろく、
仏のおはすなる所のありさま遠からず思ひやられて、ことなる深き心もなき
人さへ罪を失ひつべし。
『源氏物語』御法
・桃の節句に近く各地に雛市開かる。東京の十軒店[じっけんだな]は古くより
聞こゆ。雛のごとく美しき児の目につくはこの頃なり。人形天皇の御宇の華や
かさは漸[やうや]く表れ来たれるなり。日麗らかにして、大路の青柳の糸
次第に伸ぶ。
『自然と愛』(金子薫園)より抜粋
※人形天皇:内裏雛人形天皇の御宇とかや 芭蕉
紅梅 21.2.19 東京都清瀬市
【文例】 唱歌・童謡へ