5月25日は、比田井南谷の妻、小葩(しょうは)の命日です。
そこで今日は、小葩の詩文書をご紹介したいと思います。
うるわしきをうつくしむこの日このこころこそうれし
一字ずつ、ぽつぽつと、紙の上に字を落としていったよう。
母は行動的でしたが、父(南谷)を立て、自分は影にかくれるような人でした。
思い出します。
小さな碧い蝶が ただよい飛び散りみだれる
愛の手紙の青い破片が ひらひら 風に舞うようだ
(リルケ)「美しい蝶」『果樹園』
南谷が作った墨(線が立体的に見える)を使っています。
ちゃっかりしてる。
猫は よじのぼった ジャム入れの
てっぺんへ まず右の 前足から
要心ぶかく さて後足 で降りて
からっぽの 植木鉢 の穴へ入った
(ウィリアム・カーロス・ウィリアムズ)
私も弟も好きだったのですが、高校の英語の先生が家に見えたとき、気に入ってくださったので、さしあげました。
その先生は亡くなりましたが、奥様が大切にしてくださっています。
以前、お借りしたことがありましたが、「必ず返してくださいね」とおっしゃいました。
返しました。。。。。
るるり りりり
るるり りりり
るるり りりり
るるり るるり りりり
るるり るるり るるり りりり(草野心平)
耳の中で響きます。
消えない・・・・・。
あ、あめだな あめのこどもだな(北原白秋)
こういう無邪気な表現はすごいと思います。
いつまでも少女みたいなところがありました。
子どもとしてはびみょー。
いろはにほへと
なかなかの存在感です。
というわけで、ムー教授が作ってくれた比田井小葩のホームページはこちら。
英語版はこちらです。
最後に、小葩が残した手控えをご紹介します。
こんなふうに、書きたい詩文をメモしていたのです。
八木重吉や室生犀星の詩集には、書き込みがたくさんありました。
ことばにこだわる作家でした。
フェイスブックのお友だちで、ドイツで書道の普及活動をしていらっしゃる村上綾先生が、小葩を紹介してくださいました。
フェイスブックページはこちら。