2021年も残すところ10日となりました。

売上げランキングを発表します。

 

天来書院では、書籍DVD書道用品オリジナルグッズを販売しています。

その中で、上位は今年も書籍、それも「シリーズ・書の古典」と「テキストシリーズ」が独占しました。

 

「シリーズ・書の古典」が完結し、テキストシリーズも同時に販売していますので、両方の売上数を合計して順位を出しました。

 

ベストファイブは定番のお手本です。

定価(税込価格)は「シリーズ・書の古典」のものです。

 

 

第一位 孫過庭「書譜」 高橋蒼石編 2090円

草書を学ぶなら、最初に習いたいのが書譜(しょふ)です。

肉筆なので筆路がわかりやすいとはいっても、なれないと草書はやっぱり難しいもの。

難しいからこそ、天来書院シリーズにある骨書や筆順解説が役に立ちます。

現代語訳があるので、書論としての内容も理解することができます。

 

 

第二位 欧陽詢「九成宮醴泉銘」 高橋蒼石編 1540円

九成宮醴泉銘(きゅうせいきゅうれいせんめい)は「楷法の極則」とまでうたわれる楷書の傑作です。

線が太く、近拓では破損して見ることができない点画が残る旧拓を採用しました。

美しい楷書の秘密を学びましょう。

 

 

第三位 王羲之「蘭亭序二種」 筒井茂徳編 935円

中国と日本の書の古典を代表するのは、やっぱり蘭亭序(らんていじょ)。

神龍半印本と張金界奴本の両方を掲載しました。

筒井先生の字形と筆順の解説は、内容が豊富で丁寧なので、わかりやすいと評判です。

現代とは異なった筆順の字もありますが、これを知ると、原本の字形をより深く理解できます。

 

 

第四位 褚遂良「雁塔聖教序」 中野遵編  1540円

洗練された美しさを持つ雁塔聖教序(がんとうしょうぎょうじょ)は、臨書展でも人気の古典です。

比田井天来が発見した「古法」の端緒となった精密な拓本を復元しました。

 

 

第五位 空海「風信帖・灌頂記」 蓑毛政雄編 1430円

日本が誇る弘法大師、空海の名品が第五位にノミネートされました。

空海が最澄に宛てた書簡風信帖(ふうしんじょう)と、自ら灌頂を施した人名をメモした率意の書、灌頂記(かんじょうき)。

それぞれ別の趣をもった、空海の代表作です。

 

 

では、続いて第六位から第十位です。

 

第六位 「曹全碑」 高木聖雨編 1320円

隷書の中からは曹全碑(そうぜんひ)一点のみのノミネートとなりました。

見事に整った字形には典雅で流麗な趣があり、洗練された美しさが感じらせます。

 

 

第七位 顔真卿「祭姪文稿・祭伯文稿・争坐位文稿」 石原太流編 1540円

顔真卿が書いた祭姪文稿(さいてつぶんこう)、祭伯文稿(さいはくぶんこう)、争坐位文稿(そうざいぶんこう)の三種がおさめられています。

いずれも文章を作るときの草稿ですが、作品と違って作為がないため、尽きぬ魅力を持っています。

顔真卿の場合、楷書よりもこちらを好む人が多いので、上位に入りました。

 

 

第八位 智永「真草千字文」 蓑毛政雄編 1650円

王羲之から数えて七世の孫にあたる智永が書いた千字文は、小川本(真蹟)、関中本(拓本)、宝墨軒本(拓本)が有名です。

本書には、筆路がわかりやすい小川本を採用しました。

楷書と草書が並んで書かれているので、草書を覚えるためにも最適です。

 

 

第九位 「集王聖教序」 吉田菁風編 1540円

唐代初期に王羲之の真跡から字を集めて作られた碑です。

行書を学ぶ場合、まず蘭亭序から入り、続いて文字が多い集王聖教序(しゅうおうしょうぎょうじょ)に進む人が多いと思います。

これを一通り学べば、行書の基本を身につけることができるでしょう。

 

 

第十位 虞世南「孔子廟堂碑」 赤平泰処編 1430円

九成宮醴泉銘と並んで、唐代楷書の双璧とされるのがこの孔子廟堂碑(こうしびょうどうひ)です。

おだやかで高雅な趣をもっています。

 

 

次に単行本のランキングをご紹介しましょう。

なかなか渋い本が人気です。

 

 

第一位 「草書の覚えかた」 佐野光一編 1650円

体系的に草書を覚えるためのテキストで、天来書院のロングセラーです。

アマゾンでもよく売れるので、書道以外の分野の方にも人気があることがわかります。

 

 

第二位 「中国・日本 書道史年表」 660円

中国と日本の書道史に残る名品と主な人物を一覧できる年表です。

裏には名品の写真が載っています。

お弟子さんのために、まとめて購入される先生もいらっしゃいます。

 

 

第三位 「名筆五体般若心経」 3080円

日本と中国の珠玉の名品五種をこの一冊にまとめました。

貫名菘翁書般若心経(楷書)・集王羲之書般若心経(行草書)・集空海書般若心経(行草書)・集泰山金剛経般若心経(隷書)・呉昌碩般若心経(篆書)

般若心経の一節を使って作品を書くときの参考になります。

 

 

第四位 「集空海書写経用紙」 比田井南谷編 1320円

空海の確実な真筆から文字を集めた写経用紙です。

清書用と練習用の写経用紙もセットになっています。

ほかに、集王羲之書般若心経伝空海書隅寺心経も人気です。

 

 

第五位 「甲骨文字を書く」 佐野光一編 1430円

最古の漢字である甲骨文字が、人体、山川天象、植物、動物、建築などのテーマごとに紹介されています。

本書を最後まで学べば、漢字の基本、350字を覚えることができます。

書作家だけでなく、文字を扱うデザイナーにも手に取ってほしい一冊。

 

 

最後に筆のランキングです。

今年は宝研堂さんと仿古堂さんの筆が人気でした。

 

第一位 「別製写巻」 宝研堂 1320円

第二位 「別製双料写巻」 宝研堂 1430円

中国製ですが、入念な原料の選別・検品を行い、丁寧に一本ずつ穂先を調整して仕上げた宝研堂の自信作。

写経や日常の手紙など、幅広く使えます。

 

 

第三位 「学院法・特小」 仿古堂 2750円

比田井天来が古典臨書用の筆として開発した「菁華」を、桑原翠邦先生監修のもとに復元した筆です。

シリーズの中でも、このサイズがとくに人気です。

 

 

第四位 「新法古・小」 仿古堂 2750円

桑原翠邦先生の古典臨書用として、仿古堂が作成した兼毫筆。

第三位の学院法と人気を二分しています。

 

 

第五位 「博楽・四号」 宝研堂 3300円

石飛博光先生監修の筆。

詩文書はもちろん、楷・行・草の漢字各書体に使える万能の兼毫筆。

 

 

第六位 「博真・四号」 宝研堂 2420円

石飛博光先生監修の筆で、こちらのほうが先に作られました。

どちらも人気です。

 

 

第七位 「華蔵山主珍玩」 天来書院 4180円

昭和10年、比田井天来が古典臨書用の筆として考案した、剛い毛の筆です。

インターネットで配信された「高橋蒼石の書道教室」で使われました。

 

 

第八位 「あかつき・A」 仿古堂 1980円

かなの筆としての第一位です。

穂先の利きが優れ、かな、細字、実用書など専門家によく使用されます。

 

 

第九位 「柳のまゆ」 仿古堂 2420円

昭和9年に比田井小琴が仿古堂を訪問し、かな臨書用として指導作成した面相筆です。

天来書院オリジナルモデルとして、白狸を主材料に使用したこだわりの作りです。

 

 

第十位 「雀頭筆・小」 攀桂堂 3300円

現在一般的なのは、穂首を作って軸に差し込む「水筆」ですが、かつては、筆の芯の毛に和紙を巻き、その上に上毛(うわげ)をかける巻筆(まきふで)という方法で筆が作られていました。

その伝統を継承する唯一の筆匠が攀桂堂(はんけいどう)です。

写経などの小楷に最適。

YouTube「筆を変えると作品も変わる?」で、筆を製作する映像を見ることができます。

 

 

以上、2021年度売上げランキングでした。

来年はどんな商品が人気になるでしょう。