一般の方は、書家によっていかに運筆が異なるか、あまりご存じないと思いますが、違うんです! 作品を書く時のスピードも、そうですねえ、10倍は違うかな。何を基準に言っているんだか自分でもわかりませんが、そんな気がするんですっ。
桑原翠邦先生創立の書宗院から依頼をいただいて、翠邦先生のDVDを作りました。その中で、誰もが驚くのは、翠邦先生の運筆の速さです。とくに、20歳代から40歳代が速かったそうです。
これは翠邦先生が28歳のときの孟法師碑の臨書。厚みのある豊かな線とのびやかな形。すばらしいですね。
ご子息の桑原呂翁先生によると、50歳代60歳代の翠邦先生は速かったと言われるけれど、若い頃はもっと速かったそう。「ぼくは子供の頃見てて、はっと思ったら二字目にに入ってて、一字目どう書いたか見えなかった」とおっしゃってます。それが40歳代まで、50歳になると遅くなったそうです。とはいえ
DVDに入っているのは68歳の映像ですが、速い(汗)。
それがこの映像です。わかりますか? (わかるはずないか)
DVDを見ればわかります(きっぱり)。
比田井南谷が撮影した8ミリ映像。これも速いです! 筆の動かし方がなんともダイナミック。
この写真は、たぶん大璞会懇親会でのワンシーンです。金子鴎亭先生とツーショット。天来のお弟子さんたちって、仲がよかったけれど、激しい議論もしょっちゅうでした。ハラハラ・ドキドキ。
越生の龍穏寺で開催された「報恩忌」の一コマです。今でも毎年開催されています。私のブログ ルーラ先生のブログ
皇太子殿下ご兄弟への書道ご進講を機に、書壇の要職から離れ、孤高の人生を歩まれた桑原翠邦先生。この写真にはそんな先生のお気持ちがあらわれているような気がします。ちなみに左は高石峯先生、比田井天来愛用印をたくさんほってくださいました。