無事終了
昨日、書宗院でのギャラリートークは、50人以上の方々がお集まりくださり、無事終了しました。みなさん熱心に聴いてくださり、感謝です。
はじめ、ブログを見て来てくださったらしい方も、何人もいらっしゃいました。
開通褒斜道刻石の「鹿」字の話(古い拓本の見分け方)までしちゃったら、「難しいよ~。みんなわかんないよ。だいたい拓本って何かさえ、わからないんだよ」と、大津童州先生に言われてしまいました。
でも「わかりやすかった」という意見もあったし・・・。ま、いっか。
一番受けた話は、北京で高橋蒼石先生が開通褒斜道の拓本を買おうとしたとき、すごくいい拓本だったので、そばにいた南谷が「君は僕が持ってるのにしなさい」と言って、とりあげちゃったこと。
それがこの拓本です。これは「鹿」字未損本、蒼石先生のは「鹿」字を彫り加えちゃった拓本。
今からとりかえて・・・あげません。
それにしても、当時は紙など使えませんでしたから、当然、岩に直接「書丹」(朱墨で書く)したわけです。
こんなに威風堂々とした「石門頌」の隣に、
こんなに素朴で稚拙味あふれる「楊淮表記」を書くって、どうよ。
漢の時代は、こんな風に、自由で多彩な文字表現を楽しんでいたんですね。木簡も楽しいし。
最初の甲骨文字は、占いの文字で、特別の人しか知らなかったし、その後も、篆書時代はごくごく上流社会の人々しか使えなかったのです。
それが、漢代になると隷書へと移行し、たくさんの人が漢字を書けるようになり、書の芸術意識が芽生えたのでしょうね。
さあ、明日は久しぶりに隊長レシピをご紹介する予定です。お楽しみに。
臨書に挑戦!(田村南海子ブログ)
営業部からの便り(橋爪ますみ・佐藤貞男)