比田井南谷の妻、小葩の英語サイトができました。日本語では「光に満ちた線の書家」、英語に訳すと「Calligrapher of the line full of light.」
「書道の用語を英語に翻訳する」のは難しいもの。先生方も苦労していらっしゃるのではありませんか?
最初に問題になったのは、この作品。
私は誰の字でもない、私の字が書きたい。
「字」を英語にすると「letter」なんですね。では翻訳してみましょう。
I wish to write a letter of my own that never belongs to anyone.
ややっ、もとの文章を知らないと「私は誰の手紙でもない、私の手紙が書きたい」と読んでしまうじゃありませんか。それは困る。
そもそも、ひらがなはletterで、漢字はcharacter。私たちはふだん、漢字とかなを一緒に使っています。で、苦肉の策でこうしました。
I wish to write a letter or character(字) of my own that never belongs to anyone.
そもそも、現代書の基本である「臨書する」はどうでしょう。ネットで英訳を検索してみると
write write from a copy write after a model
困っちゃいますね。で、比田井南谷の英語版では
copy and study various line expression in the ancient calligraphy
ほんとは line expression だけじゃないんだけど、めっちゃ長くなるし・・・。
本当は、rinsho とやりたいところですね。
疲れたので
比田井南谷と小葩の結婚式です。右の方に堀桂琴先生や天野翠琴先生、そして手島右卿先生(多分)。左に金子鷗亭先生や鈴木翠軒先生(多分)のお顔が見えます。
比田井小琴門の方々の中で、一番親しかったのは右の天野翠琴先生。一緒に旅行に行ったこともあります。左の堀桂琴先生も、展覧会のときなど駆けつけてくださいました。なつかしい。
そして
田宮文平先生と中野遵先生編『漢字かな交じり書の名品」には、上の作品が掲載されています。