輪島ではほぼ毎日、健康維持のために夕方から1時間くらい近くの海で泳いでいます。写真は海から上がった際に撮った日本海の夕焼けです。

今回、ギャラリーの玄関に表札を付けました。
これまでオーナーの表札の跡が残ったままになっていたので気になっていました。欅(ケヤキ)の分厚い板に着色されていた紅殻(ベンガラ)も擦れていて、その上から塗られていた漆も飛んでしまっていました。
この紅殻は紙やすりで何とか落としたものの、中々表札の跡が消えません。前に車用に買っていた電動サンダーが実家の押し入れに保管していたので使いました。これは便利と思ったもの束の間、欅は物凄く硬かったです。長時間、同じ場所を研磨していたら、そこに溝ができてしまいそれを平坦に戻すのにも一苦労しました。

写真の左は研磨を終えたところ、右は研磨前です。紅殻のが薄紫色に残っているのが分かりますでしょうか?

研磨を終え新しい紅殻を塗ります。

翌日、紅殻が乾いていたのでその上から生漆(半透明の漆)を3回塗り重ねました。ところが、今回買った生漆が速乾タイプだったのと当日は台風後で風が強く湿気もあったことから漆を布で拭き取る前に一部が乾いてしまい表面に布の糸屑が残ってしまいました(半泣き)。ホームセンターで買った再生品の布も良くなかったようです。次回は気をつけます。

友達の職人からは「上手く塗れている。いいんじゃない」という評価。布の糸屑は目の細かい紙やすりで取れるというのを聞いてホッと一息。
表札の字については、「細」の字は自分で書いたものの、「谷」の字はどうしても上手くかけずに断念。結局、輪島塗の箱屋さんに書いてもらいました。ただ、自分で書いた「細」の字は残してあるので、いつか「谷」が上手く書けた時にこの表札を自筆のものに書き換えようと思っています。

ギャラリーのリノベーションも大詰めを迎えます。100枚弱あった障子戸、40枚は自分でコツコツ張り替えたもののギブアップ!残りは張り替えに出しました。
三つの和室は畳からフローリングに変更します。木は輪島で育った「能登ヒバ:あすなろ」を使います。適度に硬く加工しやすい木で昔から輪島塗に多様されてきました。三つの和室はそれぞれ漆の種類:色を変えて表現する予定です。

漆を塗るのは勿論、私です。塗り師:忠兵衛になります。乞うご期待下さい!