先週末、久しぶりに鎌倉宮に行ってきました。鎌倉の街中は早くもお正月仕様になっています。
今年の1月末に大学卒業以降、35年間勤めた会社を定年退職しました。
そのまま再雇用の道もあったのですが、社内公募で適当な業務が見つからずにそのまま退職の道を選択。
会社からすぐに再就職に向けリクルート会社の就活支援が受けられました。
※ちなみに写真の退職記念の楯にあるロゴは純金だそうです。

何度かリクルート会社のコンサルトとやり取りをしながら、希望職種と将来の夢について話をしました。
すると担当者の方から「細谷さんに最適な仕事があります」と。言われるがまま履歴書と志望動機書をまとめて送付。
面接後はすんなり内定が出て(コロナ禍故にかなりの倍率だったとか)4月から都内にある東京都の財団法人に勤務していました。

そこは起業や創業をサポートする公的な機関で都から運営を任されているオフィスでした。
主な業務は、起業したい人に対し、創業前に製品やサービスがお客様からどう評価されているか?手応えはどうか?等、市場の中で事業の可能性を試すマーケティングの場を最大限に整え提供することでした。

その業務自体は自分で言うのも変な話ですが、「天職三昧」と思うくらい自分に合っている感覚がもて、とても気に入っていました。
※下の写真はオフィスの周辺です。

ただ、日々の仕事に押され過ごしているうちに肝心な自身の起業のことが疎かになっていることに気が付きました。
そうした中で、運命の出会いがありました。
65歳で起業される方、「大学卒業後に出版社に就職。定年まで勤務し再雇用終了まで勤め上げた。もう少し早く辞めて起業すべきだった」と。
そして、「子育てが終わった後も毎月貰える給料に甘えてしまった。退路を断たねばならなかった」と言われハッとさせられました。

自分もこのまま65歳までサラリーマンを続けることは出来るけれど、果たしてその時点ではどれだけの気力と体力が残っているのだろうか?と。
自分に残された時間(目標は75歳まで現役)も限られている中、そろそろ決断すべき時期と思い、覚悟を決めて家族に話をしました。
家族からは「いい所に再就職出来たのだから最後までいた方がいいよ」と言われていたのでてっきり反対されるものだと思っていました。
すると、「これまで家族の為に働いてきたのだから、あとはあなたの好きなことをやって下さい」と予想外のリアクション。
但し、あと数年残る「住宅ローンと子供の学費はお願いします!」とも(苦笑)。

ということで、次年度の勤務更新の手続きを迎えた今月、再就職2年目を迎える前の来年3月末で退職を決断。
事業所の責任者は僕が更新することを疑っていなかったようで「細谷さんとはこれからも仕事をしたいと思っていました」とがっかりしているのを見て少し申し訳なくなってしまいました。
僕の方も微力ながら彼の為に協力したいと思っていたので、引き留められながらも退職の報告に至りました。
人生初のサラリーマン卒業!
こうして輪島に戻り作品を作りながら輪島塗りのギャラリーの開設を目指すことになりました。

下の写真はお客様からご注文頂いていた輪島塗のぐい呑み。お待たせしました。今回のテーマは日本海の秋の夕暮れです。10月の上旬、夕方から海に潜り水面から見た西の空。秋の日本海でしか見えない色です。
皆様、どんなお酒で愉しむのでしょう。