11月17日(土)から始まる「比田井天来・小琴顕彰 佐久全国臨書展」。初日は開会式と表彰式、審査員揮毫会、翌日は天来祭りが行われますが、それ以外にも審査員の先生によるギャラリートークとワークショップがありますのでご紹介します。
今回の講師は上のお二人、市澤静山先生と慶徳紀子先生です。
11月27日(火)午後2時から開催されるのは、書象会理事長で長く信州大学で教鞭をとっていらっしゃった市澤静山先生のギャラリートーク「字体の移りかわり」です。
手書き文字には、早く簡略化しようとする流れと、美しく書こうとする流れがあります。この二つの要素が混ざり合って展開する中で、さまざまの別体があらわれます。これを統一しようとしたのが秦始皇帝による文字統一と、顔元孫の干禄字書、そして簡体字の制定です。
活字やワープロの普及は、手書き文字を変えました。速く書く必要がなくなり、美しく書く方向へ向かいます。そんな書体の歴史から、現代を考えようというお話をしてくださる予定です。楽しみですね。
視聴を申し込む必要はありませんが、ゆっくりお聞きになりたい場合、佐久市立近代美術館へ早めにおでかけください。
12月1日(土)午後2時から始まるのは、かな書作家協会理事長、慶徳紀子先生のワークショップ「短冊・色紙にかなを書く」です。
美しいかなをすらすらと書いてみたい。これは日本女性なら(男性もですが)誰でも夢見ますね。そんな夢をかなえてくれるワークショップです。
まずは短冊。上下の見分け方などの基礎知識から始まり、春の俳句と春秋の短歌を練習します。原寸のお手本をいただけます。
続いての色紙は、西行の歌です。「鶯の声ぞ霞にもれてくる 人めともしき春の山里」「立田姫染めし梢の散るをりは くれなゐあらふやまかはの水」。
場所は佐久創造館(近代美術館の隣)103号室。筆など、愛用品のある方はご持参ください。小筆・墨・硯・下敷き・文鎮・短冊・色紙・料紙・かな用半紙・半切は用意があります。
ワークショップはお申込みが必要です。佐久市立天来記念館へお電話ください。(0267−53−4158) ただし、11月5日(月)は休館日です。
定員は24名。まだ大丈夫ですが、希望される方はお早めに。無料です。