比田井天来・小琴顕彰 佐久全国臨書展

2015年11月27日

比田井天来・小琴顕彰 佐久全国臨書展が始まっています。初日の様子をご紹介しましょう。

01 臨書展

会場となっている佐久市立近代美術館です。天来賞・小琴賞はじめ、受賞作品が展示されています。

02テープカット

開会式のあと、テープカット。今回は、審査長である田宮文平先生が体調不良のためご欠席でしたので、当番審査員の先生たちのお仕事が増えました。佐久市長や実行委員長吉川徹さんといっしょに、渡部半溟先生がテープカットです。

03天来賞

右から三点が天来賞です。受賞作品は近いうちにホームページでご紹介します。(まだデータが届きません)

05小学生天来賞

06小学生天来賞

小中学生の天来賞受賞作品です。上手ですね。小学生に臨書は無理なのではないか、という意見もあったんですが、小学生でもちゃんと原本の味わいをとっています。長く続けてほしいな。

07 1Fの展示

1階では、比田井天来の未発表作品はじめ、門下の作品が展示されています。

08小中学生

午後1時から授賞式。ちっちゃいお子さんはかわいいなっ♡

08天来賞

こちらは天来賞を受賞した小中学生のみなさん。おめでとう。

09天来賞一般

一般部と高校生の天来賞のみなさんです。これからも精進していい作品を書いてくださいね。

10市長

その後は、みなさんが楽しみにしていた席上揮毫。佐久市長、柳田清二さんが書いてくださったのは、孟法師碑の臨書で「至人無己」。なんて堂々とした臨書でしょう。厚みのある線によって、原本の味わいを再現してくださいました。

慶徳紀子

かなの慶徳紀子先生は「升色紙」。きりっとした書きかたはほんとに「かっこいい♡」。

下谷洋子

下谷洋子先生は「関戸本古今和歌集」。伸びやかな筆遣いにうっとり。

渡部半溟

渡部半溟先生は「九成宮醴泉銘」を半紙に、「蘭亭序」を半切に書いてくださいました。すっきりとした強い線と端正な字形はほれぼれします。

高橋蒼石

高橋蒼石先生は金文(青銅器銘文)の臨書。小さいサイズの文字を拡大し、大胆な筆遣いによるスケールの大きい臨書です。

石原太流

石原太流先生は、いつも斬新な表現にチャレンジしてくださいます。これはなんだかわかりますか? 喪乱帖なんです。ほかにも「十七帖」から唐太宗の「勅」を臨書。羊毛筆による複雑な味わいが生まれます。

石飛博光

最後は石飛博光先生。「張遷碑」「木簡」「顔真卿祭姪文稿」を2×8サイズの紙に臨書してくださいました。リズミカルな運筆は、見ているだけで嬉しくなります。しかも今回は、マイクを左手に持っていらっしゃったので、満足度はいつもの二倍♫

この席上揮毫は、受賞者に限らずどなたでも見ることができます。来年はぜひご参加ください。

慰霊之碑

翌日はツアーです。比田井天来最晩年の名碑「慰霊之碑」を見学。ほかにも天来記念館や現代書家が書いた街の看板などを見学する充実したひとときを持つことができました。

18天来自然公園

天来自然公園で撮ったスナップです。毎年参加者が増え、たくさんの方と親しくなれて幸せ♡ つきっきりでおせわしてくださった「未来工房もちづき」のみなさん、ありがとうございました。参加者全員大感謝、大感動でした。

19お昼

お昼は、地元の野菜やお魚、お豆腐を使った美味しい美味しいお料理をいただきます。

乾杯

かんぱーい。こうこなくっちゃね。

ちなみに、明日、28日は、午後1時から私が講演します。タイトルは「比田井天来の臨書」。会場は佐久市立近代美術館の視聴覚室です。

その後、2時からは、有岡しゅん崖先生といっしょにギャラリートーク。どなたでも参加できますので、聞きに来てくださいね。

またまたちなみにですが、12月1日は午後1時30分から3時30分まで、天来記念館隣の「駒の里ふれあいセンター」で講演します。主催は長野県高等学校書道教育研究会。信濃毎日新聞に出ていたように、比田井天来が依田稼堂に宛てた貴重な書簡が展示されます。講演のタイトルは「比田井天来と現代書道の始まり」。動画やスライドを使って臨書によって変化を遂げ、新たな世界を開拓し続けた天来の作品を紹介し、その思想を継いだ息子、比田井南谷の最初の前衛書「心線作品第一・電のヴァリエーション」に寄せた手島右卿先生、大沢雅休先生の手紙と1950年代の諸先生の斬新な作品、書に影響を与えられた欧米アーティストの作品の紹介、そして、南谷が撮影した未発表の8ミリ映像などを上映します。(内容が多すぎる・汗)

これも、どなたでも参加できます。お近くの方はぜひぜに遊びに来てくださいね。

Category :
書道