今回は棗です。
前回投稿した香合と同じ絵師が描いた棗です。
「これも残っていた」と母が送ってくれました。

絵師は鈴虫が好きだったようで、こうした鈴虫の絵を棗や香合に描いていたようです。鈴虫以外には「うまおい」が描いてある作品もありました。うまおいは真上から描いた絵だったので個人的にはこの角度の鈴虫の方が好きです。

彼は輪島塗りの名工「一后一兆」の直弟子だったそうです。ただ者ではないと思っていたら、やはりそうですよねー。ちなみに、香合は30年以上前に幾つか作った内の一つで実家に残っていました

縁の部分の銀色は銀粉をではなくプラチナ粉を蒔いている。銀では錆びで経年変化するからのようです。当時の販売額を聞いてこの作品の取り扱い方が変わりました。