象さんの耳打ち
天来書院
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奈良墨工房「錦光園」さんに伺いました

こんにちは(^▽^)/
大学生アルバイトスタッフの清水です。

  

  

先日奈良に行き、奈良墨工房「錦光園」さんにお邪魔しました。
今回はその模様を書かせていただきたいと思います。

   

   

奈良墨工房「錦光園」さんは100年以上もの歴史を持つ、奈良の伝統ある墨屋です。

奈良には現在8軒の墨屋があるそうですが、今回伺った錦光園さんはその中でも最小規模とのこと…。
それでも代々受け継いでこられた技をはじめ、豊かで斬新なアイデアをもとに多岐にわたって活躍されています。

 

   

  

錦光園はJR奈良駅から歩いて4分ほどの場所にあります。

趣きがあって素敵な工房です。

 

   

緊張しながらも意を決して扉を開けると、墨の香りがふわっと広がっています。
なんともあたたかい空間に、緊張が解けていくようでした。

 

   

   

この日は、七代目の墨匠 長野睦さんと墨や奈良にまつわる色々なお話をさせていただきました。
前日は京都でお仕事をされていたとのこと…。精力的に活動されている中、貴重なお時間を割いていただいて感謝の気持ちでいっぱいです。

 

 

先日参加させていただいた「すみからすみまで墨のおはなし」で伺った墨の歴史は、実際にはまだまだ奥が深いことを教えていただき、もっともっと勉強したいという気持ちになりました。

また、奈良において墨はどのような存在であるのか、書道文化との関係、奈良墨職人さん同士の繋がりなど、ついつい沢山のことを質問してしまったのですが、ひとつひとつ丁寧に答えてくださいました。
   


今後、奈良墨をはじめ奈良の伝統産業を奈良の観光やまちづくりに活かすこと考えていきたい旨をお伝えすると、奈良墨および錦光園、そして奈良というまちの未来について長野さんが考えていらっしゃることや知っていること、ご経験を踏まえた貴重な意見をいただくことができました。

 

    

  

 

先日のイベント(こちらから前回ブログをご覧ください)にて、長野さんに、奈良へ行く前日、なんばグランド花月で「わろてください!オール阪神・巨人です!」というライブを観てくることをお伝えした際、にこやかに



「完全にそっちメインやないですか!」


と言われてしまったことは恥ずかしい思い出です。笑

 

オール阪神・巨人さんが大好きで、大阪にライブを観に行くことは楽しみにしていましたが、錦光園さんに伺ったことは決してお笑いを観に行く「ついで」ではなかったことをこの場をお借りして申し上げます…。長野さん、先日は大変失礼いたしました。

 

 

 

   

   

少し逸れてしまいましたが、、

  

長野さんはただの大学1年生の話にも耳を傾けてくださるとてもお優しい方です。

 

そして日頃からワークショップを開催されていたり、SNSを用いて奈良墨の情報を発信していらっしゃたりと、奈良墨の普及に尽力されている素敵な職人さんです。

私も長野さんのようにバイタリティ溢れるかっこいい人を目指したいと感じました。

 

  

   

1時間半ほどお話をさせていただいた後に、工房を見学させてもらいました。

    

長野さん目線でも撮ってみました。

 

 

Twitterでは拝見していましたが、生で見る工房の姿に目から鱗です…。

 

  

  

床は真っ黒で、壁にも煤が沢山付着していました。

こういった環境で、素晴らしい墨の数々を造り上げていらっしゃるのだな…と感動しました。

 

奈良墨はもちろん、ものづくりの生産者さんを訪ね、現場を見せていただく経験というのは、そうそうできることではないと感じています。
非常に貴重な経験をさせていただきました。

 

 

こちらは墨の乾燥に用いる木灰です。

粒子の細かさが伝わるでしょうか。


  

アップだけでは分かりにくいのでお部屋全体の写真を。

   


こちらの灰乾燥のお部屋に入らせていただいた際、少しむせてしまいそうになりましたが、これも貴重な経験です。
灰乾燥は現在、他の墨づくりの現場ではなかなか見ることができない工程だとか…。大変な作業であることが伺えます。丁寧なお仕事のもとに素晴らしい墨の存在があるのだと実感しました。

  

灰乾燥をはじめ墨作りの製造工程の詳細は錦光園ホームページ(七代目ブログなど)より拝見することができますので、是非そちらをご覧ください。↠ https://kinkoen.jp/

  

   

灰乾燥を経て、さらに乾燥させていきます。
たくさんの墨がずらりと並んでいました。少し曲がってしまった墨も向きを変えてあげると風当たりなどで元通りになるのだとか。自然の力は凄いですね。

   

  

  

 

また、先日放送された、TBS「不夜城はなぜ回る」で錦光園さんが取材されていました。墨作りの工程はもちろん、長野さんの奈良墨への思いが伺える素敵な内容となっていました。今夜4月5日、MBSで23時56分から同様の放送があるようなので、関西圏にお住まいの方は是非観てみてください…!


メディア出演情報を含め、日頃から墨づくりに関する様々な情報を発信されている長野さんのTwitterなど(https://twitter.com/kinkoenjp?lang=ja )とあわせてチェックしてみてくださいね☺


ちなみに弊社からも墨に関するDVDなどが出ていますので、こちらも是非!(宣伝)
 

 

   

   

 
本題に戻りまして、
工房見学の最後に墨を購入させていただきました。

  

こちらは おはじき墨です。

名前の通り小ぶりでとても可愛いです。ちょっとだけ磨って使いたいな…なんて時に良いかもしれません。

美しい模様や香りを楽しむなど鑑賞用にも◎
 

 

包みもカッコいいです…!

 

 

    

  

そしてこちらは麻という油煙墨です。

金箔が施されていて上品で美しいです。使うのがもったいないですね…

香りが少しでも持続するようにと、桐箱の底に香料である樟脳を入れてくださるという嬉しいご配慮まで…。ありがとうございます!



   

商品を入れてくださった封筒もとても素敵でした。
(写真下手でごめんなさい)

 

   

最近練習をサボってしまっている書道…これを機にまた頑張りたいと思います。
 

   

リュックサックに入れて持ち帰ったのですが、3週間ほど経った今でも墨の良い香りが残っています。そろそろ買い替えようかな~なんて思っていたリュックサックですが、今の墨の香りがする状態を気に入っているので先延ばしにしました。

 

 

   

  

余談ですが、実は奈良の大学に進学するか否か悩んでいた際に押さえていた物件が、偶然にも錦光園さんの目と鼻の先にあるアパートだったんです。勝手に不思議なご縁を感じてしまっている私ですが、いつか錦光園さん、そして奈良墨のために何かお役に立てるよう、頑張っていきたいです。

 


最後に改めて、この度お世話になりました長野さんに心より御礼申し上げます。
お忙しい中、貴重なお時間を割いていただき、誠にありがとうございました。

  

皆さんもぜひ奈良墨工房「錦光園」さんに足を運んでみてください☺
最後までご覧いただき、ありがとうございました。