能登半島の震災からもう3ヶ月ほど経ちますが、いまだ多くの方々が大変な思いをされています。
被災された多くの皆様に謹んでお見舞い申し上げます。
そして復興に尽力されている方々、支援のため活動されている方々に深く敬意を表します。
徐々に支援の手も延びてきているようですが、これからも関心を持ち続け、一日も早く復興が成されるようお祈り致します。
今回のご案内は、輪島で活動されている輪島塗デザイナーの細谷忠兵衛さんの活動のご紹介から始まります。
■不屈の輪島塗デザイナー・細谷忠兵衛さん
天来書院ブログで連載『輪島塗と螺鈿』を執筆して頂いている輪島塗デザイナーの細谷忠兵衛さん。
昨年末にようやく念願のギャラリーを輪島にオープンしたばかりでしたが、この震災に遭い倒壊という事態に見舞われました。
しかし細谷さんは諦めずに、むしろ新たな夢をたくさん描き再チャレンジに邁進しています。
初のクラウドファンディング募集もそのひとつです。ぜひご注目下さい。
■筆15%OFFセール
天来書院にて取扱中の筆全品を15%OFFにてご提供いたします。
今回のセールから新登場の銘柄も多数ございます。上記リンク先にある「お薦めの逸品」はすべて新登場の筆です。ぜひチェックしてみて下さい。
期間は3/25〜4/25まで(WEBでは最終日17:00まで)。
なお、以下のブログで人気の筆を詳細にご紹介しています。
■あの『賢愚経』が復活!書藝文化新社との共同企画!
日本の古筆出版の名門・書藝文化新社で刊行している「日本古写経集成」。
現在では在庫が僅少で手に入りにくく、増刷が強く望まれていました。
しかし制作費の高額な「折帖」という形で刊行している当シリーズの増刷は、現在の出版不況下にあっては容易なことではありません。
そこで天来書院のオンデマンドプリントの技術により、取り扱いやすいA4判中綴じ、且つお求めやすい価格で蘇りました。
いわゆる日本的な写経の扁平な構えとは全くことなり、その荘厳さや豪放さから聖武天皇筆と伝えられるほどの、雄大で帝王的な風格を放つ写経です。
この書の登場により、それまでの奈良の写経の書風が一変してしまったと言います。
巻末に掲載の飯島春敬氏の解説に詳細が述べられており、必見です。
■オンデマンドプリントシリーズ「天来書院選書」に新刊が登場!
『書譜』で知られる孫過庭の書と伝えられる草書の千字文です。
真に孫過庭の書であるかどうかは諸説あるようですが、蔵鋒による力強い筆致は間違いなく素晴らしいもので、歴代名家の中には、その格は『書譜』以上と評する人もいるほどです。
また、貫名菘翁による臨書を併載しています。筆法の理解に役立つだけでなく、これ自体が渋みの加わった味わい深い作品です。
※これは1995年天来書院刊の同タイトルの折帖の復刊です。また、当シリーズには骨書や筆順は付いておりません。
■NHK大河ドラマ『光る君へ』で話題沸騰の『源氏物語』関連図書のご紹介
かな作品を書かれる方には特に身近な存在の『源氏物語』ですが、物語形式の文章の中から「ほどよい長さ」の言葉を探して作品化するのは独特の難しさがあるようです。
歌ひとつ抜き出すにしても、どのような心情で歌われたものか、使われている言葉にどのような意味があるのか、込められた思いは多層的で複雑です。
インターネットで検索すれば、源氏物語の文章も歌もいくらでも出てきますが、それがどのような文脈なのかを踏まえずにただ拾い上げると、意図しない誤解を生じるなど危険が伴います。
天来書院で刊行している『墨場必携 源氏物語 ―紫式部がつづる美しい日本―』は、歌を中心として、作品にするのにふさわしい言葉を四季に分類して400種掲載しています。
ただ分類しているだけでなく、春ならば「霞」「春雨」「梅」などの言葉をキーにして細分化しており、題材が探しやすくなっています。
現代語訳だけでなく、前後の文脈に注意すべき点がある場合にはそれを踏まえた解説も示し、作品の素材として正しく使えるよう工夫しています。
今年の展覧会は、本書をお供に話題の源氏物語を題材にした作品を出品してみてはいかがでしょうか?
その他かな作品の制作や学習に役立つ書籍も併せてご紹介しています。