2013年2月23日

比田井南谷の誕生日 書と文学と

06大海老とブロッコリs.jpg
2月1日は比田井南谷の誕生日なので、元町に集まります。
お料理の写真を交えながら、書と文学の関係について考えましょう。




00 紹興酒.jpgまずはかんぱーい。紹興酒です。

01 料理全体.jpg美味しそうなお料理がたくさん並びました♪

00紹興酒2.jpg
全員そろったところで、改めてかんぱーい。
そうです、今日は南谷が考えた書表現のお話です。

雄山閣出版から発行した「現代書」という本があります。そこに「書芸術の本質」rと題した比田井南谷の短い論文があります。「文学的内容とのつながり」の中で、書表現と文学的な内容とは関係があるのかどうか、考えています。

01春巻きの皮.jpg右は揚げた春巻きの皮。左はオリーブオイルと醤油がかかったお豆腐。これをいっしょに食べます。パリパリの食感とお豆腐の食感が最高です。

03酢の物.jpgきゅうり、新わかめ、カニの酢の物。カニカマではありません。本物のカニです。風味が違う(あたりまえか)。

04かぶと牛肉.jpg聖護院かぶって高価ですよね。これは産地が違うので経済的なんですって。それと牛肉の煮物。やさしい味ですよ。

05豚細切りいため.jpg豚細切り肉と三色ピーマンのいためもの。手早く作るから、素材の旨みが際立ってます。とろりとしたあんにしゃきしゃきの野菜が包まれてますよ。

06大海老とブロッコリ.jpg大えびとブロッコリの卵白身いため。きれいですねー。春です!

07 ポテトサラダ.jpgゆで卵がたくさんはいったポテトサラダです。子供も大人も大好きでーす。

08 ビーフン.jpg五目ビーフンいため。
そしてここで

11赤ワイン.jpg赤ワインです。かんぱーい。

12オリーブなど.jpgワインのおつまみは、ローストビーフにオリーブ、ヤギのチーズ。うーん、このチーズはちょっと苦手だった・・・。

おっと、忘れるところでした。書と文学の関係です。
王羲之のテレビで、石川九楊氏が、喪乱帖には王羲之の重く暗い気持ちがあらわれている、と話してました。そういうこともあるかもしれませんが、南谷は違います。

「これは音楽における曲と歌詞の関係に似ている。現代音楽美学の基礎を築いた一人であるハンスリックは、有名な『音楽美論』の中で、音楽は文学的な内容によって鑑賞すべきではなく、独自の美的構造を持つととき、『音楽特有美論』を力説した。これを証明するために、悲しみの歌として賞賛されて人々の涙をさそってきた同じ曲に、歓びの歌詞をつけても同様に感動を与えうるという実例をあげた。」

「もし書作品が、その時々に変化する書者の感情を表出するものであるとすれば、平安期の古今和歌集は歌の内容にしたがって、当然、表現に変化を生じてこなくてはならない。」

おもしろいのは、王羲之のいろいろな書から文字をとって編集された「集字碑」についてです。悲しい手紙やうれしい手紙などから文字をとってきているわけですから、悲しみや喜びが交互におこる、ということになるというのです。
そりゃーそうだ。

でも、今後、文学的な素材と書表現を結びつけることが起こりうるとも言っています。

「ただし私自身は、書の本質的な芸術性は線表現にあり、書かれた文章の内容とは切り離して考えるべきであると思う。」

13赤ワイン.jpgそして幸せな夜は更けてゆく。かんぱーい。

そうそう、今月いっぱい、桜木町にある「ゴールデンギャラリー」で、「神奈川県近代書家遺墨展」が開催されています。
比田井天来・小琴・南谷・小葩の作品も展示されていますよ。

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