2008年3月 7日

徂徠山の摩崖

今日は中国山東省にある徂徠山に行きましょう。雄大な光景の中に、北斉時代の文字が彫られています。

1徂徠山山頂.jpg

まわりは樹木がたくさん茂っているのに、この山だけはなぜか岩ばかり。もう少し近づいてみましょう。

2徂徠山山頂.jpg

前に行った天柱山も岩山でしたね。中国の仙人は、こんな岩山に住んでいるそうです。

てっぺん(少し右)に大きな岩が見えますね。あれが映仏巖、向こう側に文字が彫ってあります。さあ、登ろう。

もちろん階段などなく、まったく整備されていません。こんなところにくるのは、よっぽどの物好きだけなのです。

岩に足をかけ、必死で登ります。冗談じゃなく、ほんとにたいへんです。

3映仏巖.jpg

やっと頂上に到着。これが、下から見えた映仏巖です。

4文殊般若経.jpg

岩の下のほうに彫ってある「文殊般若経」です。岩の割れ目を避けながら、のびのびと、くったくなく書かれています。いわゆる「上手な字」ではありません。でも、いい字でしょう?

天来は書を四つに分類しました。「上手な書」と「下手な書」、そして「いい書」と「悪い書」です。それぞれ組み合わせます。

1.上手で良い書 これが一番いいでしょうね。

2.上手で悪い書 「うまいだろー」といばっているような書。

3.下手で良い書 こういうふうに感じる書ってありません?

4.下手で悪い書 これは最悪。それにしてもひどい言い方。

1と4はいいとして、問題は2と3です。南谷は3(下手で良い書)をとっても推奨しました。1(上手で良い書)を上回ることもあるんですよ。

次回(いつになるかわからない)はいよいよ「雲峰山」に登りま~す。

 

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