すばらしい墨の世界 書道テレビ特別番組

2015年4月3日

4月10日、午後8時からインターネットでライブ放送する特別番組「すばらしい墨の世界」は、墨を使いこなすための情報満載です。

まずは墨の実験です。ゲストは松井孝成さん。現在は墨運堂顧問、以前は工場長として数々の斬新な商品を生み出した方です。

実験内容は、まず墨の色。墨の色は黒。でも、淡墨にすると、青系から茶系まで微妙な色が表れます。

墨精と青燭精s

上の写真の右「墨精」は油煙墨、左の「青燭精」は松煙墨です。油煙墨は茶系、松煙墨は青系と言われますが、実際に磨って確かめてみます。

また、滲みを際立たせるための「添加用墨」も使ってみます。

添加用墨

墨を磨った後、添加用墨を磨りこむと、こんなふうにきれいに滲むそうです。左は茶系、右は青系です。

ほかにも「硬水と軟水では滲み方が違う?」「水の温度は墨に影響する?」など、いろんな実験を予定しています。

そして、これからが番組のメインです。ゲストは、DVD「墨を極める」にご出演いただいた柳碧蘚先生。美しい墨色を出すにはどうしたらいいか、実際に教えてくださいます。

淡墨を作る場合、ふつうは一種類の墨を濃く磨って、水で薄めますね。でも、展覧会などで見られる淡墨作品は、それだけではなく、「液体墨を使う」「一種類の墨を使う」「二種類の墨を使う」などいろいろの方法で作った墨を使っているのです。今回はこれらを実際に披露してくださる予定です。

DVD「墨を極める」から、ハイライトシーンをご紹介しましょう。

二種類の墨を使う

こんなふうに、二本の墨をいっしょに磨ります。一種類だけの場合より、複雑な味わいが生まれます。

宿墨の技法

これは宿墨の技法です。左は二種類の墨を使った淡墨で、右は、これと宿墨を混ぜたもの。基線が際立ってきます。

ぜひ、番組をごらんになって、ご自分の作品制作に活かしてください。4月10日午後8時から、天来書院トップページにボタンがでます。放送終了後も一定期間は視聴できますが、期間終了後はユーチューブでご覧ください。

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書道