中国唐時代、孫過庭が書いた「書譜」は、草書を学ぶために必須の手本として知られています。
同時に書論としても優れており、「書」という範疇を超えた味わい深いことばも少なくありません。
そこで今回は「書譜」の中から、色紙や作品に書きたい名句をご紹介しましょう。
孫過庭が書いた書も参考にしつつ、書作にお役立ていただければと思います。
今回参考にした書籍→孫過庭書「書譜」
書の古典の中に、美しいことばが散りばめられている作品があります。
その一つが、嵯峨天皇筆と伝えられる「李嶠詩(りきょうのし)」。
唐の詩人、李嶠(644〜712)の詠物五言律詩120首を書写したもので、李嶠の詩を記した最古の書です。
120首の中、21首が残っており、書は中国唐代の欧陽詢に似て力強く、変化に富んでいます。
今日はその中から、作品に書きたいことばをご紹介しましょう。